家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

法治国家の国民の自覚

 一応書いておくが、お父さんは法令を無視したりするつもりは無い。おかしな法令と行き過ぎた法令遵守、そのくせ運用面にて行政等が違反していたりする事に異を唱えるだけで、法治国家の国民としての自覚ぐらいは持っている。

 

 もし二人が普通の会社員とかになっていたら目にする事が無いかもしれないが、国家権力具合が伝わる内容が法令には書かれている。お父さんが僅かに知っている事の内、例えば徴税。表現が間違っているかもしれないが、徴税当局には納税者を「推定有罪」にしてしまえる権限が与えられている。国家の根幹に関わる所だからなのか驚いた。ニュース等で脱税容疑を掛けられた企業のコメントとして「当局との見解の相違があった」として納税し直すのだが、この権限発動をチラつかせられたのだろうか。

 猟銃所持に向けて銃刀剣や火薬等の取締法にも触れる事になったお父さん。司法者である公安警察が運用面で法律を犯している事が周知の事実だという事にも驚いた。銃所持者や所持希望者は少数派でありマスコミや世間は自分達側だ、と思っての強気なのか民主国家警察とは思えない。お父さんの管轄署の現担当官は真っ当な方なのでとてもラッキーだ。

 ちなみに所持試験。「正誤例題:銃刀法による規制のおかげで国際的に日本は治安が良い」。馬鹿言ってんじゃないよ、何様だい。米国とは国柄と歴史と民族性が違うってんだ。ヤル奴は容易に買える安物包丁でやるわい。と思いつつ、試験合格の為には長い物に巻かれようかと揺らぐ弱いお父さん。本番の試験では出て来ず、自分を曲げずに済んでの一発合格。

 

 ただ、法令は権力だとか利益だとかの担保面だけでは当然無い。過去の失敗や犠牲、課題等の対応策であったり蓄積であったりする法令もある。

 平成27年にとても痛ましい事故が起きた。川遊びをしていた子供を含む家族が、一部水没していた動物除けの電気柵によって感電。助けようとした近隣住民の方も感電。軽傷者だけでなく、身体欠損等の重症者、そして死亡者も。

 この柵を設置した加害者は高齢の男性で、現役時は電気機器が身近にあった職だった事もあり自分で施工したらしい。しかし、ブレーカーを設けてなかった。この加害者の方はその後、事故を苦にして自殺をしてしまった。

 この事故の報道は大きくなされ、それを見ていたお父さんは他人事に思えなかった。「自分には出来る」と考えて行動してしまうタイプだからだ。

 

 電気関連の法令は、過去の事故の集大成の分類だろう。それを承知で言うが、スイッチ交換ぐらいの事ならわざわざ資格が必要とは思わない。インターネットのお蔭で適切な方法は容易に調べられるし、技術的に何ら難しくは無い。部材は近所のホームセンターで無資格者へも普通に販売している。どうやってか不良施工をした場合でも惨事は起きにくい。

 と言って、矛盾するようだが無資格を推奨する訳では無い。「この程度の事で仰々しく資格を取る必要は無い」という判断力がそもそも無資格者当人、それにペーパー資格者のお父さんにあるか否か。

 

 そう、前出の事故とは別時期にだが、本施主施工の為に第二種電気工事士資格を取得している。

 本施工においては、電力会社管轄外の私有地内電気設備の一切に手を付ける。実務経験も無く不勉強者にとっては規模が大きく必要知識範囲も広い。事故を起して失火ともなれば、ご近所に多大なる迷惑を掛けてしまうから取得した。法令遵守の精神等では微塵も無い。

 法令よりも近所迷惑優位。本当は法治国家の国民としての自覚は欠如しているのかも。