家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

実は身近に・・・

 活動家の社長の会社の事務所敷地内には、古民家がある。いや、古民家の敷地内に事務所を設けたのだろう。昔々の生活の跡がそこらにある敷地内に、それらと少々そぐわない事務所棟が置かれていた。

 突然の平日の来客に、事務所内におられた方々に少々慌ただしくさせてしまったが対応してくれた。意中の活動家社長はご在社。

 

 敷地内の古民家は200年以上も前のものだったりとか。そこに通して頂き、あれこれお話しが出来た。社長夫人には、里山保全活動にお父さんのようなオッサンでも「若い人が入ってくれた」と、別地域ながら意を同じくする者としてか喜んでいただいた。共通の事柄や知人がある事は初対面同士での場では助かる。会長、有難うございます!

 

 活動家社長方は、この古民家にて各種イベントを行っておられるようだ。その中に、一般の人に対して大工学校のような事をされておられたそう。そして、古民家などは住まい手が自分で直していける、直していけばよい、直していくべき、と施工業者らしからぬご持論を述べておられた。

 施主施工推奨発言だ。おじいちゃん建築士など建築士ではこの発言をする人間はいない事も無かった。しかし、大抵は漆喰塗りやペンキ塗り程度のお手盛り簡単施主施工。本格的な施主施工だとおじいちゃん建築士ぐらいだ。

 しかし、施工者側からは口頭はもちろん文章でも皆無だ。この活動家社長が稀有だ。そりゃそうだ、理解出来る。お父さんは在来工法住宅程度なら新築する自信があるし、今からは伝統構法家屋と外構の大規模改修を施主施工する。この発言も施工者からすれば、何言ってんだ馬鹿野郎、ってな反応があってもおかしくない。元専門工事業者のお父さんが、現役だと建前ではそう言うはずだ。本音の「やれない事はないよなぁ」なんて面倒な事は敢えて言わない。

 

 来た、間違いない。相思相愛になれる可能性がある。どれほど遠回りしていたのか、振り返った時間と労力の膨大さに少しよろめいた。

 この活動家社長に始めから当たっていれば、おじいちゃん建築士やその他の建築士達に嘆く事もなく、施工者達に振り回されたり失望する事も少なかったのではないか。どれほどの時間と金が浮いて、どれほど精神的に楽だったのだろう。お蔭で色々スキルは上がったかもしれない。しかし、お父さんは何も設計者や工務店などを目指しているのではない。そのようなスキル取得は望んでいない。とっとと施主施工を終わらせて、木こりと狩人とスナイパーのスキルを磨きたいのだ。

 

 そんな自戒に似た想いが瞬時に過りながら、実は一年前以上から気になってました、と告白。もとい、相談。本職施工個所について、あれこれ案が出てくる。費用についても概算でどんなぐらいか尋ねてみる。これは、その他も含めて現場を見てから、と。時間が出来れば見に行く、という話で落ち着いた。

 

 あれから数ヶ月。未だ活動家社長からのご連絡はない。活動が忙しいから、ついでにこちらにとはいかないのだろうと未だ前向き。そもそもが、まだまだ本職施工は行ってもらえない現場状況。なのに施工業者さん相手にあまり急いても良い事があまりない、という事もあって待ちの姿勢で当分行くつもりなのだ。そうは言ってもまだ片想い状態でスッキリはしていないけどもね。

 

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