「施主作図」による3D現況図完成
3DのCADソフトを買う、という選択肢はない。と言うか、無料のソフトがあるという事を、他に施主施工をされている方のブログで知った為、3Dという選択肢を持ったのだ。
まぁ、案の定苦戦した。今までの2Dの知識や概念とは全く違うもので、逆にそれらが足かせになったかもしれない。それまで使っていた2Dのものは、定規を使って線を描くが如くの感覚で作図をする。が、3Dの方は線やら面などのオブジェクトのそれぞれが「引っ付いている」。線と線が重なれば、ビヨ~ンと伸びてしまう。20歳の頃に表計算ソフトと出会った時のようなパニック感だ。
一方で、寸法取りもかなりの時間を要した。「いっその事、キッチリ測ってやる」と定めてしまったからだ。測っていない所は、物理的に測る事が出来なかった所や解体しないと分からない所だけ。分からない所も、他から積み上げて行って算出したりなどして、極力正確になるよう努めてみた。
鴨居などの建具がはまる溝も測った。さすがに全部は測らず、幾つか測った寸法を基本として他に当てはめた。あまりに改修工事での必要性が低いので、省力する所はした。しかし、同じ必要性の低いもの、例えば建具の装飾や瓦など意匠性に関わるものは測ってみた。
↑書院の建具とか。0.5mm単位で測りまくった。
↑差鴨居の建具のミゾ。ここまでやるのは変態の域か。
そんなこんなで、3~4ヶ月はかかっただろうか。夜な夜な、或いは一日中作業を進めてそれぐらいの日数だったろうか。思っていた以上の日数を要してしまったが、やって良かった。
・複数案を同時検証できる
・検討、検証が平面方向と立体方向の同時に行える
・施主施工をする上で、建物への理解や把握が飛躍的に進む
・視覚的なので図面が読めないお母さんでも一目瞭然
それに後から思ったのは、材料の拾い出しが容易な事だ。クリックだけで平面数量が表示される。もちろん、三スケ(三角定規)を使わず長さなどもすぐに拾える。