家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

北側敷地改造計画:竹製薪棚造作構想

 薪棚設置の為の土木工事は、防草シートを張って終了。ようやく本題の薪棚造作。ここでお父さんのもったいないがまた発揮。皆伐で出た大量の竹を使用しようと。


 せっかくタダで集めた薪の為に木材を買って棚を造るのは、余っている竹があるお父さんの場合は何だか腑に落ちない。そう思いつつ、竹で果たして棚は出来るのか。竹は真円ではないし先が細くなっていく。しかも中は空洞。角材とは勝手が違う。そもそも、想定した棚の薪重量だけで
1t弱になりそうな当時の見立て。底に4本使うなら1本あたり250kg弱。竹はそれに耐えられるものなのか??


 いきなり本番で造って、薪を入れていたある日に崩壊していた、となると後悔するのは確実。という事で温室内に実験造作をする事とした。

 大体のイメージ図を頭に思い浮かべて造ったものは、しばらくしてやはり壊れかけていた。薪からの直下重量を受ける竹は割れ、横方向から圧力を受けていた縦材の竹は接合部が外れ、などなど。そもそも、造っている際にも一人ではなかなか困難で、課題が複数あり。


 これらの対策。

 荷重に対しては、とにかく太く肉厚な竹を底材として使用。縦材も、そこそこ太いものを使った上、底材との接合金物も実験時のものよりも強いものとした。

 製作方法は、底面・縦面は地面でまずは完成させる。縦面を組む際に一人でも出来るように、すぐに固定できるような段取りと治具製作をした。

 さらに、防草シートの地表面から通風確保と湿気離間の為に浮かす。これは、いくつかあった放置物と解体物のコンクリートブロックなどを使う。


 とその前に、竹の寿命が気になった。屋根としてポリカ波板を掛けるとはいえ、雨はかかる。
23年程度で強度が落ちて崩壊するようになっては困る。

 そこで考えたのは、塗装。だけども、竹用の塗装種類は選択肢がない。つるつるして油がある竹には、木と違って塗装がのらない、浸透しないのだろう。売っていた竹用塗料も、流れるような落ちるような説明文。せっかく買ったのにその説明文通りになってまた塗り直し、とは面倒臭い。

 いやいや、待てよ。焼くのはどうか。現に、この家の外壁に焼杉板が使われているじゃないか。塗装で取れてしまうような膜を作るより、表面を炭化させてダメな方がまだ諦めがつきそう。

 よし、造作方法が決まった。