家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

高所で足を掛けて電動工具を操る小学生女児

 何だかややこしそうな2階との取り合いが終了。よって、直下の胴縁間柱施工を再開。

 

 1階トイレ廻り関連工事の間、きょうこは夏休み。きょうこはインパクトや釘打ち仕事を嗜好しており、極力担ってもらうようにしている。夏休みだけあって結構参加していた。りょうすけは当然ながら、きょうこに作業を委ねても効率は悪い。お父さんがやった方がそりゃ早い。だけどもだ。

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 それは、この家はお父さんやお母さんの当代の人間の物だけでなく、次代のきょうこかりょうすけの物でもあるからだ。将来の家主だな。その家主に対して、家というのは「買うもの」であり、「自分の代で消費してしまうもの」という現代常識だけではない、という事を教えたいからだ。家というのは「手直しするもの」であり、「永く使えるもの」という常識もある、という事も教えたいのだ。

 

 親が子に教える事は、排泄や摂食の方法やマナーみたいな事は勿論として、社会常識や礼儀、勉学や習い事の必要性が代表的と言えるだろうか。他、それぞれの親によって様々あるだろう。ただ、「家」というのは「お金」と同じく、人生において結構重要な物なのに、それを教えている親御さんはどれ程いるのだろう。お父さんは少ないのではないかと思っている。もしそれが正しいとするならば、それは親が知らないからではなかろうか。

 お父さんが「家」や「お金」という資産について唯一解を持っている、という事を言いたいのではない。お父さんは、何十年もこれらの事を考えてきて、自分なりに得たものがある。それは解と言うよりも、一つの見方と言う方が正確だと思う。それを示した上で、どう解釈し、どう選択するかはきょうこやりょうすけ次第だ、と思っている。親が出来る事はせいぜい示す事ぐらいかもしれない、それが出来るならしないといけない、と。

 

 一方で、「家」を「衣食住」の一つと捉えると、また見方が変わるかも。「知らないから教えられない」という類ではなくなるかもしれず、又これが日本では一般的かもしれない。

 お父さん自身、「衣」に対しては特別変でなければ良い、という程度の価値観。写真にて客観的に自身を観た時、若かりし時の面影は消え失せ、それはそれはもっさいオッサンが写っていて気が滅入る。「食」については、年齢が上がるにつれ徐々に質を欲するようになってきたが、それでもまだ量と炭水化物を優先している。だけど、そうでない意識が高い人は多くおられる。「住」でさえも、気分によって壁紙を変えてしまうような人もいるようで凄いと思う。

 

 「家」は資産でもあり、生活の道具でもあり、人間を醸成していく環境空間構成物でもあり、等複数の要素があって一概に言えない。なので、あくまで提示だ。強制のつもりではない。まぁ、「家の手伝いはするもの」という躾面では強制だけども。

 

 それにしても、きょうこって凄いと思う事が多い。お父さんやお母さんが同じ年代の時に、出来なかった事やしなかった事をやってしまう。機会の有る無しだけかは分からないが、機会が有ってもお父さんは出来ただろうか。同級生にきょうこのような子がいれば、是非とも友達になりたいと思うだろうな。と書くと親バカか。りょうすけはまだ幼過ぎてどういう男になるだろう。お母さん色が強いのでそれはそれで面白そうだな。

 

 そんな事を思いながら、きょうこやりょうすけも参加して完成した当該箇所、凡そ1人工で終了。

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 他、お祖母ちゃんが左官壁と勘違いした石膏ボードへの本締めや、トイレ出入口部の大引設置、トイレ根太の高さ再調整他、細々した作業も並行実施で1人工。

 また、EPS関連として、EPS内部床に応じた根太の再設置、EPS内壁としてきょうこが洗ってくれた捨て床板材の貼り付け、及びEPS外壁の取付用の桟を設置。これらで確か凡そ1人工。さらに、後日に五本柱間に付鴨居を1.5人工程で取付。以上にて古色塗装前の施工完了、多分。

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 いざやろうとした施工を行えずその前段階の施工をする事は、接触が悪くなっている気持ち切り替えスイッチを入れないといけない。これがどうにも気分が乗らない。だけども、それまでの遅々として進まない、進んでも満足出来ない左官工程と違って、これらは進むしそれなりに満足感や達成感を得られる。やはり左官は厳しいわ。