家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

施工:母屋土壁

夜明け前の我流

<「堅固さ」方法:『我流』> 「堅固さ」を意識していないけども、比較の為にお父さんの方法についても記載する。この方法は、ほぼ左官知識が無い中で、それまでの悪戦苦闘や試行錯誤の末に辿り着いた真の我流。これについても、後述するが一部変更変化する…

本職先生から探検さんを介して、お父さんなりに解釈した方法

<「堅固さ」方法:『探検流』> 左官教室生である探検さんによる左官教室が本現場にて開催、塗り方をご披露頂いた。何も「こうしなさい」とお父さんへの指導の意味合いではなく、見せ合いっこ会。しかし、一人で塗り方を試行錯誤していたお父さんには、他者…

「面出し」方法の施工

<「面出し」方法:施工編> 面出しを実際に行うのは、鏝、そして鏝を操る自らの腕。まるで本職のような高度な事を行うように聞こえるかもしれない。実際にお父さんが行ったのは、素人っぽさ全開だ。 まずは鏝についての予備知識、各部名称。(お父さん調べ…

「面出し」方法の準備

<「面出し」方法:準備編> 「面出し」。塗り壁を平面に仕上げる事。この用語を使われていたのは探検さん。お父さんもこの用語を使わせてもらう。素人がこのような用語を使うと少々本職っぽい雰囲気を纏う事が出来るが、あくまで雰囲気だけ。仕上がりは面出…

「拘り」あれば何でも出来る。「拘り」行けよ。行けば分かる。

長い余談を書く。お父さんからすると、施工方法よりもこちらの方がよっぽど本題。これさえ通ずればウダウダ書かずとも何とかなる。 以前にお父さんの施主施工品質について記述した。今回の左官にてまた「拘っている」から改めてだ。 「拘り」。「高みに昇ろ…

この家での祖先による子孫の為の左官施工論

この手記では、あまり施工方法自体を掘り下げてこなかった。実際にやってみれば出来る、という事等からだ。例えば相手が馴染みがあって固形物で形が整えられている製材木なら何とでも出来るだろう。しかし、左官についてはそうはいかないかと思う。泥は雨の…

左官職排除の急先鋒

お父さん自身、左官職の方と触れ合う機会はほぼ無かった。そもそも一般家屋現場は数が少なかった事もあり、そういう小規模現場では全く記憶が無い。主だったマンションや公共施設、ビルや工場など規模がある現場では拝見する事はあった。そういう現場の左官…

左官中塗り工程突入プロローグ

ところで、左官工程の山場の一つ「中塗り」について。荒土プール内が空になった事で一段落を至る。 この中塗りについて書く前に、お父さんの考える「大工」と並び立つ家屋を成す双璧工種、「左官」について触れたい。「左官」を考えると、日本の住宅文化の変…

本職施工大斑直しの大斑直し

現在に追いつく為にほぼ毎日更新していたブログ。追いついた事で時間的にとても楽になったこの頃。書かない事が当たり前になりそうで、竣工まで続けられるかの心配は微増。 数日振りに書く内容にしても至って簡易。母屋二階大斑直し工程。一階と基本的に同じ…

左官の道、いと険し

洋の東西を問わず、普通の住居はその土地にある素材で造られた。日本の場合なら木だが、石の地域もある。泥土もあれば、家畜の皮や排泄物も建材にされたりする。自然の素材だけに住み手自身が建てる事が出来た。と言うか、そういう家しか建てる事が出来ず、…

対「水引」兵器配備

「水引」。左官工程において、下地が水を吸う事。 下地が上塗り材の水分を吸い過ぎると、施工がしづらくなったり、施工自体の不良になる。例えば、水により硬化するセメントの場合は硬化不良になる。土壁の場合、下地材の水引等により上塗り材との接着面に水…

養生も大事で立派な作業だから

もしかしたらもしかすると、お父さんは生まれ持っての左官の天才かもしれない。今まで左官とは縁遠い所に居たから知る由も無かっただけで、左官業界を背負って立てる人間かもしれない。 その検証。荒壁と中塗壁の中間工程、大斑直しを試験的に行ってみる。鏝…

素人施主施工者の「施工・材料見極め力」向上訓練

埋め木作業も大詰め。残すは仏間の仏壇を置いてあった箇所の大きな切り欠き箇所。 柱側は問題無い。釘を使いたく無いので、板を仕上げてきつめに叩き嵌め。一応ボンドを塗ってみる。柱と板の段差は鉋で調整。はい、終了。 問題は、「鴨居」と言うのか「落掛…

お父さん、隅突鉋を造る

難攻不落だからと撤退の選択肢無い。大丈夫、こういう時の為に考えていた道具がある。隅突鉋だ。 隅突鉋、その名の通り、隅等を押し突いて使える鉋。引いて使う日本の鉋と違って、洋鉋のように押して使う異色な鉋。組み立ててしまってから鉋をかけたい際に用…

難攻不落埋め木

木埋め作業とは、何故こうもヤル気が起きないのだろう。そんなのはお父さんだけだと思っていた。しかし、大変だけど楽しんでやっている旨を事ある毎にブログに書かれている古民家先輩でさえ、同じ感想をお持ちとの事。やった人にしか分からないだろうなぁ。…

大斑直し実験

キッチン新設壁の土壁が乾く。10日経過後。乾燥認定の推奨は二週間後だったりの記載があった。しかしながら、この箇所は北風がよく吹いている。表面の見た目乾燥状態から一週間程経過。もし内部が未乾燥でもこの箇所の壁は問題無い。という事で乾燥認定。大…

母屋荒壁施工終了、かも。

下準備を終え、荒土を塗り塗りしていく。電設箇所、エアコン設置による穴あき箇所、元天井懐の剥落箇所や非施工箇所。 ここで面倒なのは、元天井懐にあたる高所での作業。鏝板に乗せられる土の量一回分では全く不足。補充の為に一々脚立を降りなければいけな…

追い込まれての気掛かり細部の処理進行

このまま荒壁工程を完了してしまおう、と段取り開始。今までヤル気が起きなかった埋め木の処理。土壁施工を踏まえて放置出来ない、と土壁と絡む箇所の処理を行う。追い込まれたらやれるもんだな。 竿縁天井があった南西側居室は、天井懐が現しになった事で新…

荒土の柔らかさ

左官職は、綺麗にだとか、平らにだとか、早くだとかの「塗り」が腕の見せ所、とお父さんは思っていた。しかし、それは素人でも見えるに過ぎない一面のようだ。同様に、もしかしたらそれ以上に技量が求められるのは、「材料調配合」らしい。一流ともなると、…

荒壁完成

構想約一年半、土の仕込みから約一年。水気の感じが良くなった頃、本当に夢でも見た荒壁塗を実施。 このキッチン新設壁の土壁箇所の外側は板貼、内側はキッチン台となる。土壁自体は見えなくなるのだ。そもそも無かった箇所でもあり土壁にせずともよかった。…

別棟切り離し

いざ荒壁塗り、とはならず。該当箇所は、母屋と浴室トイレが入る別棟とを繋ぐ渡り台を撤去しなければならない。壁土を、キッチン新設壁位置まで一輪車で運んでくる。壁土は重い。ちょっとでも手運びは嫌。今はほぼ使っておらず、どうせ撤去しないといけない…

子孫向け竹木舞掻き補足説明

さてさて、この竹木舞。方法やら掻き方で唯一というものがあるわけではないようだ。お父さんはそれを感じ取れた時点で、この家の既存土壁を解体して真似れば良し、とした。 掻き方の種類等は前述した。本当は細かい内容がもうちょっとある。荒壁と貫の関係に…

新設壁の竹木舞掻き

キッチン新設壁の骨組みが出来たので、壁そのものを造る。その前に土壁の骨造り。 厚五分程、巾九寸程の解体荒杉板でまずは支持材を設ける。 土壁中央を走る縦材。名称は知らず。半間かそれ以下の巾の壁だと入れない場合がある材らしい。この家の半間壁には…

無ければ作る

早速、いつもの検索。棕櫚箒(しゅろほうき)も、埃を絡め取る優れものらしい。しまった、以前の住人が置いて行った箒。見た目からして棕櫚だったんだ。知らずに外掃き用にしてしまっていた… しかし刷毛がない。あるにはあるが20~30cmレベル。定年退職後施…

棕櫚刷毛

本格的施主施工をされている方のブログは沢山ある。本職でもない人間からすると変わった活動。ネタも満載。記録もしたくなる。なので、ブログを書いて公開しようと思うのはよく分かるつもり。同志が多いようで嬉しい。 だけども、途中で中断しているブログも…

実物の職人さん

やって来てくれた方は、いかにも「左官職人」さん。風体もそう、名刺もそう、持ってきてくれた木製道具箱もそう。おじいちゃん建築士曰く、演出だそう。面白いなぁ。 現在の日本の住宅建設業界事情。土壁はおろか、左官仕事がどんどん排除、限定されてしまっ…

左官本職工事の行方

施主見積作成にて、単価がさっぱり見当を付けられなかったものに左官工事がある。ここは適当な金額を入れていたが、どうも甘かった。 若き一人親方に見積依頼をした際、この施主見積はとりあえず完成していたので、見積作成の労力低減の為にと見積依頼分の項…

土壁方針

早期の解体着手の理由には、先述以外に土壁への対応がある。 昔、土壁の在来工法の家に住んでいた。壁に触ればポロポロ砂のような物が落ちてくる土壁。なので、あまり良い印象は無い。 新築を考えていた時は、接着剤で貼るビニールクロスの陳腐さと早期劣化…