家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

初めて思い浮かんだ漆喰の実用性

漆喰の歴史的お墨付き建材として地位説明に乗じて気管に絡んだ唾を吐く内容になってしまったが、採用理由をちゃんと書いていなかったな。 まず見た目。古色柱梁に囲まれた白い壁。コントラスト。これ。個人の好みの問題だ。繊維仕上げにしなかったのは同じく…

吐かれた唾を吐き返す

手間と費用。リビングダイニングの壁仕上材を施工面と予算面から選んだが、ついでに他の居室も含めてその他の面についても説明しておこう。 土壁中塗仕上げの梁上小壁は、元々は繊維壁を含めると、リビングダイニング以外には大玄関と奥玄関と南側の縁側、そ…

改修工事ならでは問題

さて、お母さんが砂埃まみれになって行っている作業は何かと言うと、土壁剥がし。土壁解体ではなく剥がし。中塗土だけを取り除いているのだ。お父さんも同様の作業経験がある事を踏まえて頼んだ。いつもの如く、単純だが時間を要する作業だからだ。しかし、…

平成28年のお母さん

一番変化していないお父さん自身は除くとして、二番目に変化していない一番身近な家族のお母さん。 と言っても、お母さんそのものは変化していないが、お母さんの廻りは大きく変化して行っている。日本の産業界において最後の楽園と思われていたお母さんが働…

平成28年の叔父さん叔母さん家族

家族ではなく親戚の事だが、平成28年の大きな事柄としては姻族ではなく血族の甥誕生だ。二人にとっては父方の初めての従弟だな。 急に話が変わるが、有名な漫才師の影響でなのか、尼崎は日本有数のガラの悪い地域として全国的に知れ渡っていそうな気がする。…

平成28年のきょうことりょうすけ

さてさて、チムニー施工を終えたのは平成28年の終わり頃。この一年前に行った作業は炉床に当たる箇所の束石設置。一年の時間を要して薪ストーブ関連施工の地面から屋根上に。見渡せば、所々の変化はあるものの一体この施主施工はいつ終えるかさっぱり分から…

建材による文化圏の違い簡略論

ところで、設計図書目的でもあるこの手記だけに、チムニー外壁仕上げ材の石灰モルタルの事について触れておこう。 石灰モルタルとは、別名か本名かは不明だが西洋漆喰とも称されるようだ。何故かモルタルという言葉が入っているが、セメントと砂とは関係が無…

「別にいいや」

施主施工をしているのは、平たく言えば節約の為。それだけでは施工品質を長期に維持する事は困難。まぁ、良し悪しとかのレベルではなくそういう事なのだ。チムニー施工はその凝縮。 先に掲載したチムニー内部写真。そこに映る内壁はケイカル板。煙道火災に備…

さてここで、自分の話をさせてもらう。きょうこやりょうすけは承知している内容かもしれない。なので、これはまたもや二人以降の代向け話であり、またもや一人称はおじいちゃん。 以前にも触れたが、探検さんのおじいちゃん評は多分、細かい、神経質、厳しい…

無根気の影響

瓦屋根取り合い部の板金さえ出来てしまえば雨仕舞は簡単だ。安物防水紙を巻いてタッカー止め。チムニートップだけだとビニール養生でもそうは吹き飛ばされない。暗雲襲来の中、急いで終了。 このアスファルトルーフィングと板金との重ね代は、全方位では無か…

ハンダを舐めたら火傷した

さて、届いた「リン脱酸銅板0.4㎜」。略して「銅板」。開梱、まぁキレイ。10円玉にサンポールを付けたCMを思い出す、二人は知らんだろうが。 これをチョキチョキしてカンコンカンコンしての部材作り。これで午前中一杯。時間を要し過ぎ。この時点で、予定の1…

情報化社会での価格

屋内に雨が降る様な事態になったのは、ひとえに雑な雨養生が故。では、何故雑にしたかと言うと、チムニーの雨仕舞施工がもっと短期に終わると読んでいたから。その為に倒木処理作業の予定も入れてしまった、屋根に穴が開いたままなのに。何の工期を読み違え…

屋内に雨が降る

家屋に明るさを取り入れる。これに一部の設計者の方々は日夜奮迅されている。土地は狭いわ、施工費は高いわの日本の新築家屋において、一つの解とされていそうなのが、中庭。そこに樹木を置くと、採光だけでなく緑も屋内に得られる算段との事。密集地の余裕…

室内明るさ考

それを経ての野地バラ板の切断、そして開口。すると、母屋二階が見知らぬ空間になった。明るくなったからだ。この前後の違いには驚いた。 家の中は明るい方が兎に角善。そう考える女性は多そうだ。家探し初期の頃のお母さんも例外なく。 昨今の戸建住宅は庇…

墨汁から高層ビル、杉皮から邸宅

前述したチムニー骨組みを設置する施工を開始。屋根に孔を開ける施工、とも言う。そういう当施工において、と言うか夏休みの宿題の貯金箱製作だろうが巨大タンカーの造船だろうが、手作業工程がある造作物にはまず墨打ちが必須。肝要な作業の一つだ。数百億…

板金材検討

板金施工と決まっても、どんな板金にするかも考える。 屋根の板金と言えば鉄。鉄と言っても、今時は鉄板を使う事はあまり無い。ガリバリウム鋼という、あれやこれやメッキされて防食性を高められた物。 これが出てくる前の昭和後期以前に板金屋根と言えば、…

屋根のお勉強

そんなこんなで構想から三年、探検さんご来訪キッカケ発注の部材調達から一年。チムニー施工にようやく、ホントによーーぉやくの着工。たかだか一つの住宅設備だが、薪ストーブがブログのネタになる世の中。お父さんはまだ未使用者なので、そこら辺の熱い気…

チムニーの価値

自分を超えてしまう施工。チムニー施工はこれに該当すると思う人は、お父さんの体感する限り全員。そりゃそうだ。屋根に穴を開けるんだから。 以前書いた事だが、チムニー施工一択提案する薪ストーブ業者があった。チムニーではなく煙突直出し法は嫌がる嫌が…

チムニー施工着工

そんな我が家の薪ストーブ施工事情。平成28年のシーズン開始頃には設置出来ているかも、と年初では思っていた。真夏でも無ければ真冬でもなく、秋の気候が良い頃に屋根上に昇って施工しよう、なんて。まぁ、見事に外れ。廻りのユーザーの方は10月に稼働させ…

薪は有るけどストーブ有らず。

キッチン天板が中途半端な状態となり、精根尽きた事から今までの禁欲的施工生活にストレスを感じ出す。引っ越してから間もなく始めた家屋の既存状態の確認から始まり、ずっと頭には本施工の事がある。家族で出掛ける事も碌に無い。赤いスポーツカーは埃が被…

素人施工のダメな所一例

漆塗りに資材在り。下地用生漆2kg、摺用上生漆0.9kg、MR透漆0.4kg、灯油2.5kg、拭き紙50枚、砥粉と小麦粉と木粉と麻と油と洗剤少々、そして水大量。母屋一階一部床板にこれだけ要す、お父さんの摺り漆。 以上が大体の資材の量。では、一回目塗りで平米面積当…

棚式簡易漆室造作

この床板漆塗り施工。長尺材の塗装作業の場所としてはどう考えても無理がある。埃が舞う事が一つ。だが、これは無視する。将来の施工後塗り直しでも条件はどうせ同じだし。問題は硬化の為の置き方法だ。理想としては、一枚一枚をバラで立て掛けて置いておけ…

床板馬鹿塗り

いよいよ床板への漆塗布。ここに至る迄は長く、ここからもまた長い。 まずは、木地へのヤスリ掛け。埋め木の平準も兼ねているので、強力なベルトサンダーを用いての120番と240番の二度掛け。ただただ掛けていく。ただただ。これだけで三人工弱は掛かっただろ…

板からの学び

時は少し遡りまだ精根尽きる前。母屋一階床板の追加発注分が納品される。 節にあまり悩まされたく無い。節を無視して塗ると、そこに漆が溜まってしまうと固まる迄に相当時間を要する。はたまた固まらず。キッチン天板下地塗りでこそぎ取った未硬化漆を、塊状…

精根尽きる

ほったらかし作業をガッツリやるとさすがに長期になり、この間に気温が20℃を下回る日が出て来ていた。よって、並行しながら件のキッチン天板漆塗り施工も再開していた。 再開前に悩んでいた事。どこまで塗るか。無塗装状態のゼロからだと、一回でも塗布する…

意匠センス

素人多能工の施工話はまだ続く。次は薪ストーブ炉壁の周囲見切り材取付。既に貼ったケイカル板、そしてこれから貼る石膏ボード。このままだと貼っているだけの状態。それをそれなりの見た目に収める目的。 このような「端」とか「際」とか「縁」とか。お父さ…

スキル上昇と施工順

そういうお父さんにお母さんが「多能工やね」と言う。奥玄関の土間石貼り施工中の出来事。 これもほったらかし作業。施工中現在の奥玄関のここは、皆が何をするにしても何回も通る我が家の大動線。踏み石大移動を伴う施工にて発生した、そこにあるちょっとし…

幻の職種、「多能工」

ところで、「多能工」という特定の工種名が無い職方がいるらしい。探検さんご来訪時、多能工は使い勝手が良いだろうが器用貧乏という評になった。 しかし、噂には聞いた事がある程度で実際にお見かけした事は無いと思う。大手ゼネコンJVの大きな現場にて、…

怒り心頭

お次は、目地埋めだ。 目地埋めには、目地モルタルという専用材料がある。目地の役割については以前に触れた事があるが、躯体等の動きによる本材の破壊が起こらない様にというものもある。お父さんは本施工にて初めて知ったが、目地に普通のモルタルを使わな…

不甲斐なさ一杯

いざ本番。お母さんはモルタル作り係でお父さんは貼る係。 全く持って時間が読めない。まずモルタルの塗付て盛る、そしてタイルを置いてゴムハンマーで密着させながら貼り位置調整。書けば簡単だが、恐らく最後の位置調整に手間取るはず。想像が付かない。 …