家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

お母さんの施主施工

 ところで、本工事においてのお母さんの活躍はどんなものなのか。

 

 世の奥様方はキッチン等の水回りについて、自分の意向を強弱差はあれども主張されるというイメージだ。翻ってお母さん、ほぼ皆無。お母さんの間取り等で主張した事は、「玄関が広い」「浴室に窓がある」ぐらいじゃなかったか。これが元々実現しているし、改修しても容易に実現出来るこの家に対して、お母さんはどこか他人事風。

 世の旦那方の中には、口を挟まない妻でいいじゃないかと思われる方もおられるだろう。お父さんの場合は非常に困る。以前の家での施主設計時、こういうお母さんに対応した仕様にした事で、使い勝手や収納、整理整頓面で問題があったからだ。なので、もっと設計に参加して欲しいと色々手を尽くしたが効を成さず。

 

 こういうお母さんだけど、施工については前向きに手伝ってくれる。不平不満や文句を言わない。施工に入ってからお父さんは家事をほぼしていない。そのシワ寄せはお母さんに行っている。その上で、休日一日は施工日としている。

 設計はかなりの頭脳労働だし、前提として知識や経験や色々要する。人並みの居住経験だけでなく投資物件の改修を横で見ていたお母さんは、そうではない女性よりも基礎力があると思っていた。実際はそうではなく、またじっくり設計面の事を考えられる余裕が無い。そもそも、そういう事は苦手だからなおさら。

 

 これに比べれば施工の手伝いは、自分がまだ出来る事だと捉えてくれているようだ。

 その心意気は内心嬉しく思っているし助かったりもするのだが、如何せん、施工にも頭を使う。お母さんに分かり易いようにと一から十まで説明し、理解したと言っていたのに理解していない。雑だったりもする。適当だったりもする。これらを踏まえないといけないお願いする側もそこそこ大変。

 そういう事から、単純な雑用とか小学生でも出来る事ばかりになっている。ちなみに、小学生のきょうこはホゾ穴を一緒に刻んだが、お母さんは未経験だったりする。

 

 小学生よりは背丈も筋力もあるので大いに有難いのだが、本人はどうなのか。そこで、ちゃんとした大工的作業を用意してみた。床下通気口の防虫網やり換え。これなら用さえ足せれば精度や仕上がりは問われない。

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 既存の金網は風化してボロボロ。本工事ではステンレス製を採用。荒土の泥漉し網としての流用も踏まえていた事もあり、5㎜網としてかなり早い段階で購入していた。このカットを丸鋸で行ってみたが絡まり失敗、グラインダーで行う。

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 この網の固定材として桟を加工。この桟を留めるのはステンレス釘。既存金網の風化具合から、当該場所は水気があると予想。その為、網と釘を同材にしないと電蝕が起こって錆びやすいと判断。

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 材料は準備した。後は設置。お母さんにきょうこも参加して施工開始。

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 出来具合は十分。施工箇所は二ヶ所。既存床の間解体と、探検さんによる捨て板剥がしにより現れた所。一発目の元床の間箇所は、網が多少波打っていた。この事まで留意するように言っておかなかったお父さんが悪いんだ。二発目の探検さんの所では、非常に作業がしづらい所だったが一発目より上手じゃなかろうか。

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 今までの手伝いとは違い、お母さんは何かしらの達成感を得たように見受けられる。良かった、良かった。この金網作業、まだまだ残っている。お母さんがこれをやれるとなると、お父さんも助かる。良かった、良かった。

 

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