家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

北側敷地改造計画:暑さと竹の根との死闘

 という事で、薪棚は裏の元竹林の傾斜地に設ける事とした。

 計画は、傾斜地ながら比較的平坦な所を整地してから1.5㎡程度の薪棚を6つ造る。薪棚下部からの雑草を防ぐ為に防草シートを敷設。同じく竹が生えてこないように、整地廻りは4050cm程掘って竹の根を除去した上で、新たな根の侵入を防ぐ仕切を埋設する。


 さぁ、実行。と始めたものの、とんでもないツラい作業だった。竹の根が張っている所に穴を掘る、というものがこれほど大変だったとは…

土自体は硬くないものの、根が当たる度にシャベルは止まる。ほとんど埋まっている根を、諸々の道具で除去する事は容易ではなかった。根を切るだけならば、ノコギリでも使えば難しくはないのだが、そのノコギリが土砂があるので入って行かない。その邪魔な土砂をどけるにも、シャベルが根に邪魔されて入らない。

極めつけは竹本体の除去。竹の足元の根の張り具合ときたら… 非常に掘りにくい所に大穴を掘る。一日で終わらない時もあった。

 さらには、見えない石だけではなく、瓦、食器等の硬いもの行く手を阻む。この土砂や石以外のものが何故か結構多かった。

ちなみに、ビニール製のものだとかも数十cm掘った所で出てきた。瓦や食器等の昔からあるものはまだ分かる。しかし、ビニールなどが何故これほど深くに埋まっているのか。お父さんの想像だと、この元竹林に埋設されている浄化槽の設置の際に出た土砂で、地表のゴミが埋められたのかな、と。

 お父さんの文章力ではきっと伝わらないのだろうなぁ、大変さが。

冬に始めたのに真夏でも掘っていた。一日で3040cm進めばかなりの上出来、というペース。夏の間は、午前中作業後にもシャワーを浴びる。午後から自分の汗臭さやビショ濡れ作業服の所為で、精神的疲労度が倍増するからだ。

近隣の方には、「お金が無いので自分でやってます」と言ってみたのだが、そもそもこういう作業を請け負ってくれる業種があったのだろうか。お父さんは、お金をもらえてもやりたくない。浄化槽が設置されていたので、もしかして重機をクレーンで揚げて搬入し使えたのかもしれない。ならば絶対そうしたな。
 書けば簡単だが、ホントにしんどかった。終わった時の開放感と言ったら。数日の間は放心状態になった。

 途中、竹の根の侵入を防ぐ仕切として使っていた、解体した物置小屋の瓦を使い果たしてしまった。置いておく必要性を当時は考えていなかったので使っていたが、まさかの品切れ。そこで急遽、解体するか迷っていた納屋の瓦を取って使った。納屋の解体は思わぬところで決定した。