家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

中古ってどうよ?

■新築VS中古を改修

 お父さんは、「どうせなら新築で」という想いがあった。自由に設計された家が良かった、という理由だったと思う。それに対してお母さんは、お父さんが「また」施主施工でリフォームするのはどう、と中古案を出した。

 中古は良い。
新築とは違って、建物の悪い所が出てくれているからだ。程度の悪い新築を掴む事を考えると、リスクがかなり減らせられると思う。

 また、日本の建物評価は、
いざ人が住み始めると途端に下がる新築至上主義的な感じなのだが、多額の取得時費用を全く勘案しない為と捉えると致し方なしと思う。これが故か、たった数年の中古でも新築時と比べると割安になってくる。
 しかし、改修となると既存構造からの制約がある。その制約を取り払おうとすると費用が嵩んだり、場合によっては構造に無理をきたすかもしれない。

 お母さんの中古案の目的は、施主施工を含んだ費用節約だったと思う。そしてこの発案根拠は、
お父さんはそれまでに2軒の区分所有の改修設計を行い、1.5軒分の施工を自ら行った事があるからだ。

 施主設計については、
所詮は本職ではない人間の設計なので狭い了見での出来具合だったと思っている。
 施主施工については、しんどかった事もあるし、施主自らなので甘えが出て「これでいいや」となり、施工の質が技術等以前の問題で保つのが難しい面がある。

 「終の棲家」でそのような事になりたくない、
という事で施主設計&施主施工による中古案は消極的であった為、新築案で進める事とした。