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家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

怒り心頭

施工:薪ストーブ 建材:タイル系 建材:窯業材

 お次は、目地埋めだ。

 

 目地埋めには、目地モルタルという専用材料がある。目地の役割については以前に触れた事があるが、躯体等の動きによる本材の破壊が起こらない様にというものもある。お父さんは本施工にて初めて知ったが、目地に普通のモルタルを使わないのは、目地材としては硬過ぎるかららしい。硬過ぎると本材が割れたりする事があるとな。なるほどね。

 という事で目地モルタルは高い。普通のセメントの5~6倍程もする。しかも、そこらにあまり売っていない。DIY向けの物は普通に売っているが量も色も少ない。本職が行かれるようなホームセンターや建材店では量はあってもやはり色が少ない。品揃えの少なさはこの近くだけか。

 

 不甲斐ないタイル貼りが故、目地の太さはバラついている。目地の深さも同じく。これを出来るだけ何とか誤魔化したい。よって濃色、出来れば敷瓦と近似色。しかし、白かグレーしか見当たらない。通信販売では黒はあったものの、送料含めてさらなる高額建材となってしまう。傷心のお父さんに懐さえも傷めろと言う仕打ち。

 

 誰にかは不明ながら怒り心頭、こうなったら調合してやる。

 という事で黒顔料、酸化鉄を購入。黒弁柄は高額なのでこれ。黒弁柄も確か同じ酸化鉄だったはず。なのに、見つけた酸化鉄は陶芸用の為なのか遥かに安い。黒色を作る際に用いる物との事で間違いないはず。亜麻仁油古色の黒弁柄は残り僅か。これにも使えるぞ、と大量注文ポチッとな。

 で、届いた品は小豆色のような赤紫っぽい酸化鉄。間違えやがったな、と確認の為に再度見た液晶画面に映るそれは、赤紫っぽい。

 

 今度は間違いなく自分に対して怒り心頭、こうなったらパーフェクチンだ。

 昔ながらのセメント石灰着色剤。19世紀チックな特徴あるパッケージから数十年前に見た記憶が残っていたが、その用途は知らなかった。しかし、古民家先輩がこれを使用した旨を伺っていたので思い出した。酸化鉄より余程の専用材じゃないか、と探しまくるがこれまた無い。少し大きめの建材店に行ってみても、もう無いとの事。建築業界はどんどん乾式工法になっているように思う次第。

 で、頼みの通信販売。もしかして黒漆喰を作られるのではないか、という期待を込めた量を購入。色実験では良好。使用決定。灰色目地モルに黒パーを重量比5%にて。

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 さて、目地モルタルでも接着モルタルと同じ問題が発生。また水の量。指定水量で混ぜると、いや、混ぜられない。セメントや骨材が残るんだから不足だよ、これ。

 硬さの正解が分からないまま、いざ充填。白華現象や目地深さにより色むらが起こるから、ああしなさいよ、こうしなさいよ、というメーカーからの忠言は無視。それぐらい本施工も、もう何種類目の何度目か分からない悪戦苦闘施工となる。色を気にしていたのに、ただただ極力平らに塗る事で一杯一杯。

 

 それでも、硬化後に修正をとにかく励む事になる。盛り過ぎ目地は削り、不足目地は再充填の上で均し。その後、酸洗い等を実施。酸と言っても酢しか無かったけど。そんな地べたに這いつくばる事、凡そ5人工強。漆の合間の作業としては予想外の人工、そして予想通りの苦行施工だった。

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