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家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

原木市で右往左往

 とうとう候補材一品目がやって来た。寸法良し。年輪の具合も中ぐらいで良し。皮無し。裸のままで使いたいので最初から皮が無いのは好都合。その為か一部に傷があるが、加工時にかわせられそう。なので見た目良し。購入合図を送る気満々。

 しかし、開始価額が予想より遥かに高い。しかも、瞬時に競り上がっていく。おかしい。見学時と同じ様相だと思い込んでいたお父さんは、あれよあれよと上がっていく数字に茫然とするばかり。結果、予算1.5万円に対して落札額は「5万円」。

 

 矢場いよ、矢場いよ。何なのだ、今日は。前回には居なかったような業者の方が多く来られたのか。いや、それよりも考えられるのは、見学時の品と見た目は同じようでもプロから見ると何か違うのでは。確かに素人目からしてもこの第一候補の方が良さげだ。それにしても「5万円」だとは驚き。

 その後、皮有りで年輪が広めの第二候補は「3.8万円」。一部皮有りで年輪が中程度の第三候補が「3万円」。入札さえ出来ず終わる。お父さんの見立ては間違っていない、と思いながらも慌てて候補材を探し出す。第四候補、同じく予算額以上で断念。あぁ、焦る。

 

 そして第五候補。径はギリギリ、長さはちょいと長すぎ。取り合えず束としての用は足りる。年輪の広さは大目に見られる。年輪の偏りもこの際大目に見よう。

 しかし、意匠的には不満。第一候補等よりも表情が普通。若干ひび割れがある。表面に引っかき傷がそこそこ。そして、皮を剥く際の刃物傷が全周に渡って入っている。そこを使わないと寸法が合わないので避けられない。

 これを見逃すと他候補が無く、本日空振り決定。仕方なし、意を決する。

 

 いや、決したつもり。開始価格は「1万円」。さすがは第五候補、予算内でよし、っとすぐさま合図を送る。お父さん以外の応札者はいない。おおぉ。何故っすか。それまで皆さん活発だったじゃないっすか。不良材だったのだろうか。失敗だったのかだろう。所詮は急ごしらえ選定だったのか。急に不安になる。しかしながら落札即決定。この間、約5秒。

 ま、ま、仕方がない。こちとら予算があるんだし。そもそもそういう材しか買えなかったのだ。15分は掛けてそう納得。

 納得してしまうと、目的達成の安堵感と共に少し高揚感が出てくる。名付けたり抱擁されていた彼の女性のお気持ち、ちょっと分かったかもしれない。

f:id:kaokudensyou:20160117154110j:plain←右の裸材、「10千円」也

 

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