家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

材木の等級

 さて、この五本柱を建てる際に困った事がある。製材所の背割りの入れ方だ。

 

 無垢の材木の購入、というのは実質初めて。一から勉強を要した。勿論インターネットで。しかし、書かれている事に相違が合ったりする。森林大国で古来から木によって建築物が造られて来た日本の人により書かれている内容に、何故相違があるのかさっぱり分からない。材木でも、四捨五入で多数決で内容を取捨選択のパターン。

 

 その結果、乾燥については以前に書いた通り。他、赤身に白身、芯持ちと芯去り、産地に種類に。後は何だっけかな。それ以外でここで書くのは、節による木材の等級について。

 

 この家の、特に母屋一階の居室に使用されている既存柱は、見ての通りほぼ全て無節材。松の横材はさすがに大きな節があるが、杉の縦材は見事に綺麗なもんだ。節があったって柱としての強度が落ちるとかではなく、あくまで見た目らしい。既存材が無節ばかりなので、新たに入れる材を節だらけにするのはちょっとよろしくない。

 

 そこで価格を見てみると、これがまた凄い差がある。

 最上級は「四面無節」。角材四面共節が全くない。この家の独立柱は全てこれかも。これ以下は「三面無節」と面数が減る。そして無節の次下級になると、「上小節」と言って小さな節がちょっとだけある。この次の「小節」は、そこそこの大きさの節がちょっとある。最下級は「一等」。節なんて関係あらへん、という具合らしい。業者によってもっと細かく、或いはもっとザックリしているようだが、まぁこんな感じかな。

 例えば「四面無節」と「四面一等」。産地や業者や寸法によって違いはあろうが、どうも十倍前後の価格差になるようだ。元々同じような条件の材木だろうにこの差。お父さんはビックリした。

 

 この価格差について製材所の方曰く、「いかに無節に製材出来るか。上手く行くほど儲けになる」と。無節材になるかどうか、最終的には木を切ってみなければ分からない。節があればやり直し。長年の経験やらが物を言うのだろう。価格差に納得。

 いや、待てよ。上小節はまだしも最悪一等材になっても、他で捌けたりで不良在庫になるとは限らんぞ。そもそも高い金額を請求しているのだから、製材等級リスクは、結局客が負担しているのと同義語とは言えないかな。うむぅ、価格差に不満。

 お父さんが製材所を起業して業界に旋風を巻き起こさない限り、この商慣習は変わらないだろうから価格差の大きさには目をつむっておこう。

 

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