家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

小屋梁腕木支持施工計画と部材発注心得

 引き続き、懸案事項の二階柱を建てる。次は、階段予定位置と絡む箇所。

 ここは設計時には分からず二階造作解体で出てきた柱であり、階段動線上大いに邪魔だと判明。と言って前回の柱と状況が異なる。柱を乗せたい床梁と、柱で支えたい小屋梁がズレているのだ。既存柱は、床梁と床梁を渡す小梁の上に乗っていた。新柱を同様には出来ない。階段があるからだ。

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 このズレ対応を長らく迷っていたがとうとう施工の時期に来た。決断の時。

 小屋梁は支持する柱がなくとも折れ落ちる事はない。先の柱建てによってそれを確信。だけども支持加工はやる。気休め程度でも支持しておいて損はない、という考え。

 それと、そもそも柱側に問題がある。柱元は丸太床梁と絡めるが、柱先は屋根までいかないと固定されないのだ。屋根の垂木や野地板と絡むのはいかがかと思う。最寄りの当該小屋梁と絡む方が何かと良いだろう、という考えもあるのだ。

 「腕木」というのだろうか、二階の大屋根の庇下に柱から腕が伸びているように見える部材がある。長い庇を支持する為、その庇を支持する軒桁を柱から張り出て支持している。この考え方で施工する事にした。

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 ここは6.6尺材では短い。小屋梁より高くなる尺がいるのに間違えて発注。こんなミスは、工種問わず本職現場でも大いにある事は経験済で予想済。木材の既発注分に二階用の材は含めなかった。施工がまだ先である為と、解体材や一階分新材から流用可能な材が出てきたりするかもしれず量の確定を留保していた為。そして、もし一階分で発注ミス等があれば、二階発注時に帳尻合わせをしようと目論んでいたのだ。

 

 「発注」はただただ材料拾い出しをしてただただ注文すればいい、というものではない。発注の時点で施工の着手から完了までの絵を描いておく事が求められる、重要かつ難易度ある作業だと思っている。本職の方なら異論ある方はおられないと思うし、施主施工の施工者もおそらく同じではなかろうか。「段取り8分」の大きなパートだ。

 今回のミスはこれが活きたので、当該箇所分としては短すぎる6.6尺材は無駄にならない。ただ、二本目で早々に発覚するのは予想外だったけども。我ながら不安が残る。

 

 この少し前に納入済であった一階分から適度な尺の柱材を拝借。ロープで二階に引き上げ。ここから木材との格闘二回戦目だ。

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