家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

しゃくり荒板を舐めていました

 一階天井板であり二階床板。この荒材を化粧材にする。この作業の間の手は、木の粉まみれか、古色まみれ。写真をバンバン撮っておられない状態だった。

f:id:kaokudensyou:20150828182529j:plain←仕上がり程度がよく分からない唯一の写真

 

 まずは、板の荒面をベルトサンダー100番と240番で削っていく。

 一段階の100番。ベルトサンダーは重い。この当時のきょうこは、この機械を停止状態では持てる。稼働状態では操られない、という具合。この重さがあるからこそ材を削られるだろうが、荒面がなかなかツルツルにならない。2㎜ぐらい削っても無理。

 

 ここで立ち止まった。これ、嵌め直せるのだろうかと。この板は、逃亡社長のところの棟梁が破壊したように、しゃくりの上に雇い実が入って板同士が嵌っていく継ぎ方。故に、板によって2㎜だとか3㎜だとか削ると、継ぎ側がうまく入らなくなってしまうではないか、と。しかし、後から天井から見上げて仕上面が気になってても、「やっぱりやり直し」という事は出来ない。

 さぁ、どうしよう。どうしよう、どうしよう。タバコを何本吸って考えても答えなど出てこなかった。結果は、仕上げより嵌め直しを取った。何だかスッキリしないまま、何十枚の板を延々削っていく。

 

 さて、削った板の触感はツルツルにはなった。しかし、荒材の面影は残ったままのものがほとんど。仕上げを二の次にしたのは古色を塗布するからだ。これに期待した。塗れば分かりにくくなるんじゃないか、と。

 

 しかし、塗布作業がこの工程で最大の難儀ものだった。ちゃんと削れていればすんなり塗れていたと思う。でも、凹部がある為にそこが塗り残しになった。塗布作業程度ならお母さんでも、とお願いしたらしっかり塗り残し多発。やり直し含めてお父さんが塗布するが、それでも塗り残し分が出る。さらには、凹部に押し込んだ古色が固まって剥落するなど難航。お母さんがテイタラク、というわけでもなかったとちょっと反省。

 

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