家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

左官本職工事の行方

施主見積作成にて、単価がさっぱり見当を付けられなかったものに左官工事がある。ここは適当な金額を入れていたが、どうも甘かった。

 若き一人親方に見積依頼をした際、この施主見積はとりあえず完成していたので、見積作成の労力低減の為にと見積依頼分の項目を一式渡していた。この時に、「荒壁土が臭くなく黒漆喰は黒塗料にて」の左官屋さんも金額を出してくれていた。

左官職が1人工で塗れる量は知らない。提出単価から読み取るに、例えば中塗りだと78㎡という所だろうか。妥当なような気がする。その他全左官仕事の見積額は、お父さん見込みのそれと比べて3桁万円もの差が出た。完全にお父さんの見当違い。

 実際に依頼したい最低箇所は、
1階中塗り仕上壁。既存の同壁がある為、素人施工だと大きく違和感を出したくない為だ。この程度の施工でなら、差異は数十万円に収まる。

ちなみに、本当は黒漆喰外壁の剥離箇所も出来ないからして欲しい。しかし、この左官屋さんは出来ない。いっその事、白漆喰にしようかと考えた。随時、外壁を白漆喰に変えていくのだ。これだと、黒漆喰施工が出来ない左官屋さんでも問題ないし、施主施工の可能性も出てくる。将来に渡って補修可能性が確保されるんじゃないかな、と。

 いずれにしろ、若き一人親方チームにはお断りしたので、宙ぶらりん状態。しかし、何とか本当の左官職人さんにお願い出来ないものだろうか。その想いはなかなか消えない。そこで、ダメで元々、おじいちゃん建築士に相談してみた。すると、いると言う。いるのかいな!? やりますやん! ってか、何故に出し惜しみ?

ただ、業者や施工者に今までフラれ続け無視され続け、のお父さん。期待せずに待っていると、「土壁の良さを広めたい。土壁を求めるお施主さんがいるのなら、遠方でも是非に」と。なんと前向きなご反応。再び遠方を理由に断られる心配は皆無。否応なしに期待を持ってしまう…