家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

施主施工ロボット求む。

 突然ながら、お父さんの幼き時に思っていた未来の話。

 今から8年前か17年前かには、人類は有人宇宙船で木星とかの惑星探査に出掛けていたはず。2018年の現在、数十年前と変わらず未だ最遠記録は月面とされている。空中に透明チューブの高速道路があって、その中を反重力か何かで空飛ぶ車が行き交っているはず。しかし、数十年前と変わらずコンクリートと鋼鉄製の連続した橋脚の上表面を、ゴム製タイヤが接地して車が走っている。眼中に無かった腕時計型の通信機器は、近年ようやく実現した状態。

 

 科学技術の発展速度は遅いのか。未来が分からない時は過去を見る。

 ギザギザが付いた板とタライでゴシゴシしていた洗濯作業が、スイッチポンで乾燥まで終わるようになった。最近、衣類を畳む事も出来る機械も登場。固定された機器の前に赴き、穴が複数開いた丸い板を廻していた電信通話が、小さな機器さえ近くにあれば発声しただけで通話可能。何なら照明点消灯や情報取得等々も出来るらしい。千切って濡らした新聞紙を床にバラまいて箒で掃いていた床上チリ掃除は、帰宅したら勝手に終わらせている機械があったり。

 うん、発展している。人間の想像力がそれを上回っていただけだ。さて、お父さんの想像力はと言うと、多分、平凡。数十年後の住生活はどうなっているのだろう。分からないから考えない、というのは人間として平凡以下。

 

 という事でその思考の一環、食器洗浄機を据置型にした。この型、国内メーカーは撤退が続き、どうやら今では一社だけのようだ。

 確かに分かる。この機械は大きい。日本の台所は小さい。置き場所に制約があるんだな。メーカーもそれを踏まえたのだろう。洗浄容量能力も制約。茶碗やコップは問題無いが、ちょっとした調理器具は困難になってしまう。

 恐らくそういう事からも、食洗機の主流はシステムキッチン内蔵型。引き出しを開ければ食洗機。使い勝手も良さそうだが、容量もかなり大きい物がある。調理器具もどんと来いだろうか。それを知るだけに据置型は物足りなさがある。

 

 では、何故に据置型にしたのか。それは主として電化製品=買い替えを踏まえたから。

 具体的に言うと、内蔵型はシステムキッチンとのセット販売のように思われて、再導入の際は選択肢が限定されそう。さらに、仕様が変わって取り換え出来ません、とかを我らが日本メーカーならやり兼ねない。諦めてそこにガラクタを入れたままにするのか、システムキッチン全体をやり換えるのか。最悪の場合はそんな感じか。

 

 楽観的に考えれば、食洗機普及率が高まると、取り換え容易な後付け内蔵型を造る他社メーカーが現れたりするんじゃないか、と。どんなシステムキッチンにでも対応可、みたいな。

 でも、そうなるかは分からない。よって、間違いない据置型としたんだな。そもそも、この様な家にシステムキッチンはそぐわないから内蔵型は一切検討も調査もしていない。もしかしたら全て解決するような物があったのかもしれんけど。実際、天板の下に入れる外国製の後付型があるらしい。食洗機の価値を知らなかった当時、価格をチラ見して即座に検討中止。国内メーカー製による価値は知った今も、同様の事をしそうな程に高価。

 

 そういう訳で、据置型用に設置棚を造作する計画となった。ただ、これも将来は不要な物になるかもしれない。今年中に調理ロボットが登場予定。数十年後には、軽自動車並み価格の家事ロボットが食器を洗ってくれるかもしれない。その時は、少し改造すれば普通の棚として使えるように踏まえておく。その改造も家事ロボットがやってくれるかも。早く誕生して欲しいなぁ。