家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

埋設が先か、埋葬が先か

 あと、竣工後の特記事項でも何でもない事、だけどオマケで住みながら施工でのならでは問題を一つ。

 

 母屋と浄化槽の直線上には建物がある。ある段階で解体撤去しているはずだけど、二人は流石に覚えていると思われる建物。水洗トイレ、洗面、浴室、洗濯機置き場、そして急勾配鉄階段物を上がった屋上には物干し場がある、現代的生活を営む為の設備が集約されている建造物。これが無ければ戦前並みの古民家暮らしだ。

 下水管埋設を回避した最大の理由が、この建物の存在。撤去出来ない工程段階の内に、下水管と浄化槽の接続をしないといけないからだ。

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 一期工事にて出来る下水接続設備は、キッチン関連とトイレ。二期、又は三期にて出来るのは、洗面と洗濯機置き場と浴室。件の建物の設備を使い続けるとしても、キッチンの排水問題が浮上。既存のキッチンを使い続けると、その場所に設ける洗面と浴室が施工出来ない。あちらを立てるとこちらが立たず。

 件の建物の地下を掘るなんて事もあり得ない。となると迂回配管の為に埋設。これに費やすその労苦は大変なもの。きっと仮設ではなく本設になる。そうなると、曲がりが多いままの配管。ただでさえ浄化槽が多くなるのに、二階にもトイレを設ける。年に一回の煙突掃除をするのはまだしも、年に一回の下水管糞詰まり掃除をするのは嫌だ。

 

 埋設回避理由しか出て来ない。その精神状態で出た案が先述の露出配管。結論ありきなので自然の摂理。いっそ仮設も本設も全部露出でいいんじゃね、ってな具合だったかな。お父さんの目が黒いうちは、多分埋設し直す事はないだろう。なので、死後に埋設の必要性が出るのかもしれんが、心情は酌んで頂戴。

 

 何にしても、建物回避する配管をしますよ、という雰囲気満々の配管をして当施工は中断。予想を遥かに上回る時間を要し、確か4人工程だったか。それぞれの設備配置との兼ね合いは勿論、束や柱回避や、キッチン側とトイレ側の床レベルの違い等々に振り回された。自分の力量、見誤り。