家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

床下で穴掘りなんてしたくない

 いざ下水管設置工事、と言いたい所だがまずは経路計画。でないと、部材調達が出来ない。

 本施工では第一工事区画である、キッチン、食器洗浄機、一階トイレの大便器、小便器、並びに手洗ボウル、そして二階接続部までの配管を実施。ややこしいので絵を描いてみた。明らかに巷で小売りされていない物を中心に、出来得る限りの部材を割安な通信販売にて発注。でも、送料が掛かる4m管は巷にて調達。これらだけでもそれなりに時間を要す作業。

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 この確定計画の前段階、下水管の脳内施工方針はかなり以前から考えていた。それは、埋設ではなく吊り配管とする事。この説明をしておこう。

 

 戸建てなのだから埋設、と当初は漠然と思っていた。だが、この家の場合、埋設はとんでもなく大変だと後々思う。

 まず、後程出てくる予定なので仔細は省略が、埋設するとなると、敷地北側にある浄化増への接続にて石垣を一部解体等をする必要が出てくる。その前にも、礎石と犬走モルタル舗装を潜ったトンネルを掘らないといけない。

 そもそも束石をかわしつつ、埋設穴を10m超も手で掘らないといけない事がもう億劫。とてもゲンナリ。薪置き場での竹根切りの為に散々穴を掘ったが、もう嫌なのだ。なので、埋設の必要の有無を考えてみた。いや、埋設をしないで済む根拠を探してみた。

 

 第一に考えられるのは、排水凍結問題。

 北国やら雪国地方では、埋設深度の指標のような数値がいくつも見受けられた。しかし、大阪ではそれが見つからない。大阪府内と言えども外気が氷点下になる時はある。あるけども、ほとんど深夜帯。前庭水栓からは早朝だと水が出ない時がある。あるけども、宅内蛇口からはそれが無い。う~ん、実用上問題ないのでは。

 

 第二に考えられるのは、宅外露出部の見た目問題。

 グレーの配管が丸見えは、宅内でグレーの電線を這わした配線ぐらい見っともない。だけどよくよく考えると、宅内と石垣間にウッドデッキを造る予定にしてるじゃないか。その下に這う形になるなら然程問題じゃないはず。

 埋設じゃなければメンテナンスにも良いよね、というオマケ付きで吊り施工にて決定。

 

 さて、実際の施工についてだが、他の施工にもかなりあちこちに飛びながらの並行施工。時系列で書くと訳分からん事になりそうなので工事区分ごとに絞る。

 

 各排水が集中するダイニング下部の配管、これはVU100Φを使用。ちなみに、100Φと書いても外径やら内径やらが100㎜とかではない。VPという肉厚管の内径は凡そ100㎜だけども、肉薄管であるVUの場合は100㎜超。だが、共に外径は114㎜。この程度の戸建てレベルだとVU100は十分かつ最大レベル。この管の端部には掃除口を付けておいた、一応。

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 二階からの縦管は75。100Φの選択肢もあったがパイプスペースは狭くなる。そもそもそこまで要らんだろうと。古い5階建て共同住宅で75が使われていたりするし。重力が効くからかな。一階大便器には100。横引きだからそうしてみた。その他は、50なり40なりと使い分け。