家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

漆喰塗りプロローグ

 漆喰を塗るまだ前段階なのに、既に話が長い。写真も無く文字ばかり。読む方はしんどいだろうな、書く方もしんどいけど。答えだけ書けばお互い楽なのだけど、そうなると今度は漆喰施工がよく分からない事になるかもしれない。

 と言うのも、お父さんがそうだから。こうするんだと書かれていても、これがよく分からないんだな。本職でも出来ない、した事が無い人がいる施工なだけにか、痒い所に手が届くような記述は見つけられず。逆に凄くよく見当たるのは、素人向け等の加工漆喰材を使った新建材壁への施工関連を除くと、「素人には無理」という漆喰関係者の言のみ。

 どう無理なのか、それにどう足掻いたのか。そんな事を書くわけだが、それに触れておけば、いざ自分がする際に理解や対応がし易いかもしれないと思うんだな。なので、もし二人が、若しくは孫等が、お父さんと同じ様な施工をしないのであれば、以降の漆喰関連記述は読み飛ばせばよい。

 

 それならば、本漆喰施工記事の最初にそう書いといてくれ、と思ったか。それだとお父さんの悪戦苦闘ぶりが無かった事になってしまうじゃないか、という理由もある。本職なら出来上がった結果で報われるかもしれないが、そこは素人先祖の施主施工。目の前にあるその壁は当たり前ではなく、壁と成るに至る迄の苦労の過程があった。それぐらいは知ってもらわないとお父さんが浮かばれない。なので大目に見なさいよ。

 

 さて、材料の準備は出来た。マステ等養生は一年前にはとっくに出来ていて、寧ろちゃんと剥がれるのか心配なぐらい。最低限の道具も既にある。無いのは知識と経験と技術。それは実施工で獲得を目指す。と言う事で練習施工。練習箇所は甲乙の各面を定めた。

 甲面は、元階段下収納であり薪ストーブ西側にある半畳区画にある壁。用途は本決定していないが、恐らくまた収納。その区画の開口部上方の壁が、広さといい、見えなくなる場所といい、練習には打ってつけだと。

 乙面は、薪ストーブ上方の壁。見上げれば容易に見る事が出来る位置だが、普段はまず見えないし、見ようともしないだろう。その上で、甲面と同程度の面積。そんなわけで練習壁とする。

 

 ところが、この二面だけとはならず他、丙面と丁面も追加。まぁ、それだけ難航したという事。それら含めて書いていこう。

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