家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

板金材検討

 板金施工と決まっても、どんな板金にするかも考える。

 屋根の板金と言えば鉄。鉄と言っても、今時は鉄板を使う事はあまり無い。ガリバリウム鋼という、あれやこれやメッキされて防食性を高められた物。

 

 これが出てくる前の昭和後期以前に板金屋根と言えば、カラー鉄板と言う塗料のみに頼ったような建材が使われていた。その塗料寿命は大した事が無く、それが剥がれだすと鉄板は錆び始め、見た目は最悪、雨漏りして尚更もう最悪。そもそも施工中の時点で塗装に傷が入り鉄素地が出たまま引き渡し、なんてあるある話。ガルバも塗装は大事ながらその素地自体が違う。

 だけども、そうは言っても新建材。どれほど保つものか。場所が場所だけに、という事で早々に却下。

 

 防食で言うならやっぱりステンレス。高価だから屋根材としては一般的ではないが、当施工ではたかだか知れている。そんなわけで結構悩んだ有力候補だったがこれも却下。というのも、ステンはとても硬いのだ。

 板金施工とは、金属板を切ったり折り曲げたり等をする。しかも、瓦相手。細かい加工が多発しそうなだけに、この硬さは結構問題だと考えた次第。あと、瓦との見た目の相性が悪いし。

 

 そんな事から加工しやすい上に、信頼と実績の銅板に決定。この家では土蔵の屋根が銅葺き。高度経済期の大気汚染を経ても尚、孔も開かずに健在な建材。ステン以上に高価だけども致し方無し。

 

 んまぁ、普通の銅板ならそう及び腰になる事は無かったが、屋根材用と言われる物は高い。それは、リン脱酸銅。

 本職時代のお父さんは、建材の銅はただただ「銅」として何にも意識していなかった。上司からも先輩からも同業者からも、教わった事も聞いた事も無いその違い。当施工検討にて初めてその存在を知った。ただ、ちゃんとは理解していない。建材屋さんが「屋根材にならコレ」とお勧めしていたので、いつもの素直さにて決定。高いけど。

 

 先送りにしていたこの部位の施工法が決定。これを最後としてチムニー施工の全ての方針が揃ったので、前述のように着工した次第。

 

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