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家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

チムニーの価値

 自分を超えてしまう施工。チムニー施工はこれに該当すると思う人は、お父さんの体感する限り全員。そりゃそうだ。屋根に穴を開けるんだから。

 以前書いた事だが、チムニー施工一択提案する薪ストーブ業者があった。チムニーではなく煙突直出し法は嫌がる嫌がる。チムニー施工なら、大工職や板金職等がお膳立てをしてくれた上で、自分達は部材を組み立てる簡単施工。雨漏り責任を負わずにも済む。これら全て施主が費用負担してくれて、自分の利益はしっかり出せる。そりゃ、チムニー施工法一択での提案を呑ませたいだろうな。

 

 さて、施主が施工者当人となった場合はどうかと言えば。それはやはりチムニー法となった。それは、最大の課題である雨仕舞部材の調達面。

 瓦屋根の場合にて煙突直出しでの雨仕舞となると、鉛板を使っている事例を複数見受けられた。鉛は耐候性がある上に軟らかい。その軟らかさによって、煙突周囲の瓦の形状に応じた変形を現場合わせで容易に行える、と思われる。瓦のような形状の屋根材との雨仕舞材として優れているのではなかろうか。

 しかし、これが市販されていない。少なくともお父さんは見つけられなかった。ただの鉛板は入手可能だったが、ちょっとそれとは違う見た目。仕様詳細が不明という事もあり、この煙突用雨仕舞鉛板の調達を断念せざるを得なかった。板金による雨仕舞という事例もあった。これは各収まり方法に見通しが付かなかった為にこれも断念。

 

 そして、薪ストーブユーザーとしてもこれまたチムニー法が良いと判断した。煙突メンテナンスの面でだ。

 煙突掃除は煙突設置方法や人によって下部から行う遣り方がある。屋根上に昇らない。よって、安全であり楽かと思われる。しかし、そうなると煙突の排煙口の掃除はどうなるか。煙突掃除の要はここだ。よく知らない事は基本を大事に、がモットーのお父さんはそのように認識している。

 

 と言う事で直出し法であろうが、屋根に昇って煙突上部からの掃除を行う方針は鼻から決定済。そうなると、足場が良くない瓦屋根の上にて、煙突トップを外して落下しないようにどこかに留め置き、自分の目線程の高さの排煙口へ掃除具を差し込んでコーシコーシする。

 体を支えるものは無く、ふらついてしまった際に咄嗟に持つのは煙突そのもの。煙突直出し部を支持する金物はあるものの、太くて自重がある煙突に自分の体を咄嗟に預けて果たして大丈夫だろうか。今のお父さんならまだしも、年老いた時はどうか。お母さんやきょうこがせざるを得ない環境になった場合はどうか。そんな事を見越すと、チムニーの方が安全性があるんじゃないかと。

 

 さらにもう一つの大きな要因。煙突まで行く経路問題。

 施工中の現在、母屋大屋根へは荷揚げ用ステージに脚立を立てて行く事が出来る。当然、施工が終わればそれは撤去されるのでさてどうするか。チムニーのような屋根上造作物があると、そこに鎖を設置出来ておける。北側敷地に二連梯子を大屋根に立て掛けて、又は下屋から梯子で昇られるようにしておき、大屋根上にはその鎖を用いて煙突にアクセス。その為にもチムニー法だ。

 

 と計画当初はそう考えていた。しかし、考え直す。

 下屋に立てる梯子は何だかなぁ。丁度良い塩梅の梯子を作って、それを二階外壁に置いておけるようにしておく事を考えていた。しかし、誰も見ない北側二階外壁だけども、そこに梯子を横掛けしておくのは何だかイマイチ。一々どこかからその梯子を持ってくるのもイマイチ。

 

 という事で二連梯子を購入しておいた。だが、他施工でも利用はしながらも、これは大失敗。重たくて長いのだ。

 屋根上に行かない364日間は、どこかに寝かせ置いておく事になる。しかし、よくよく考えると最短状態にしていても長い。立て掛ける予定地は、薪棚からの薪搬入口となり色々造作する計画であり、そのような長さの物を置く場所が無い。少し離れた場所に置くとしてもなかなか重たいこれ。運んで軒に立て掛けてと、年老いた際に出来る自信が無い。きっと事故る。

 重たさと長さと他造作計画の失念。全て事前に承知出来ていた事なのに購入してから気が付いた。よって、うっかり大失敗であり、煙突アクセス経路問題が懸案事項となったままでの着工となった。

 

 目前となったこの問題でああだこうだと思案。後日の心配は後日するとして取り合えず目先の施工が出来方れば良い、と思い付いたのが土蔵屋根利用。下屋から土蔵屋根へは短い脚立にて昇る。土蔵屋根から母屋大屋根へは二連梯子を渡しかける。大屋根にさえ昇ってしまえば二足歩行にて、又は下り棟を支えにしながら煙突に行ける。

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 これ、施工時に限らず今後もこの方法で良いじゃない。お父さんやまだ怖い物知らずの幼ききょうこだけでなく、ちょっとビビりなお母さんでもひょひょいと屋根上に来られた。

 土蔵屋根に出入口を作り、二連梯子ではなくそこから出し入れ出来る仕様の専用木製橋を作る。そうすると、かなり楽に安全に煙突に行けるのではないか。こう考えると、経路問題においてチムニーの価値は無くなり土蔵価値が向上。これは将来の検討課題だが、今までよりは視界が開けた感じ。

 

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