家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

スキル上昇と施工順

 そういうお父さんにお母さんが「多能工やね」と言う。奥玄関の土間石貼り施工中の出来事。

 

 これもほったらかし作業。施工中現在の奥玄関のここは、皆が何をするにしても何回も通る我が家の大動線。踏み石大移動を伴う施工にて発生した、そこにあるちょっとした陥没。歩行にも視覚的にもちょっとしたストレスが長期間続いていた。

 ちょっとした施工なので早々にやりたい気持ちはあったが、問題は材料。大規模でもちょっとでも使用道具はあまり変わらず、一式段取りしないといけない。これはまあいい。材料は量が変わる。少量ではなく一定量購入の上で一気に使う事が効率的で経済的。その同時施工としていた敷瓦貼り施工にようやく着手、この流れでやってしまう。

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 モルタルにより下地嵩上げをし、接着モルタルを塗付、切り整えた石板を貼り付け。その上で、当該石板と移動させた踏み石等廻りの目地部へ目地モル充填。硬化後、洗い。全部で半人工程かな。道具の段取りと洗浄だな、この規模なのにこの人工数の多さ要因は。

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 難しく無い場所の上、敷瓦施工により勝手は分かったので全く問題無く進行。出来栄えも納得。

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 但しだ。施工順についてはかなりしくじった感を持った。まずは簡単なこちらをやってから敷瓦をやれば良かった。選択無き工程にていきなり難しい所から本番が多い本施主施工にて、ここはそれをせずに済んだ数少ない箇所だった。材料使用の事だけしか考えられていなかったのだ。

 この事をやっている最中に気が付いた。こんな事では技量が上がらず、立派な多能工になりたいと思ってもなられない。お母さんは褒め言葉として使っていたが、お父さんには器用貧乏の悪い意味の方にしか聞こえなかった。

 

 追伸。当施工にて貼った鏡面仕上げの石板は、以前の住人が残していった、何かは不明の液体が入った一升瓶等を置く敷石にしていた。その為か茶系の色が入っている。だけど使用した。鏡面仕上げ材はそこらでは売っておらず、と言って小面積が故に送料が馬鹿らしくて購入をケチったのだ。モルタル同時使用共々、お父さんは器用は付かないが性は付く貧乏かもしれない。

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