家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

不甲斐なさ一杯

 いざ本番。お母さんはモルタル作り係でお父さんは貼る係。

 全く持って時間が読めない。まずモルタルの塗付て盛る、そしてタイルを置いてゴムハンマーで密着させながら貼り位置調整。書けば簡単だが、恐らく最後の位置調整に手間取るはず。想像が付かない。

 

 という事で、オープンタイムが限られている接着モルタルは小分けで作ってもらう。

 が、ここで問題発生。仕様に書かれている水量をちゃんと計量して入れているお母さん。出来上がったモルタルはドッロドロ。タイルがちょっと自然沈下する。ゴムハンマーで叩いた日にゃ、数ミリ単位で沈んでしまう。それ以前のモルタルを塗付る事から難しい。そんなこんなで一枚目から貼り直しを要す。

 接着モルタル二杯目。今度は一転して固め。ゴムハンマーで敷瓦を叩くも、割れやしないかと不安になる程叩きまくってようやく動く。

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 その後もお母さんのモルタル粘度は不安定。一方、後日のお父さん単独作業でのモルタル作りは安定。

 お母さんと施工した日は10月なのに、熱中症患者が出たような日。しかし、手が追っつかずだった事でモルタル乾燥を恐れ、その為に扇風機を使わず。よって、お父さんもだが、モルタル作りとタイル渡しだけのお母さんもフラフラ。疲労困憊。これも原因なのだろうか。

 何にせよ、素人お父さんの盲点。計量すれば、誰でも出来ると思うな、モルタルと料理。勉強になった。

 

 ただ、お母さんの不甲斐なさだけではなく、指定水量で接着モルタルを作るとどうも軟らかく感じる。仕様では、「硬めに作れ」と書いている事を後から気付くが、ならば尚更軟らかい。本来の具合を知らないので偉そうな事を言えないが、本職施工の動画ので見える限りでも自分でやってみてもそう思った次第。

 

 接着モルタルの思考錯誤だけでない。勿論、タイルの貼り作業も難航を極める。漆塗りでもあったようなヒリヒリ感到来。

 あちらを合せると、こちらが合わず。モルタル量が決る事は稀、足らずでタイルを剥がしてやり直し、多くて目地から溢れてすくい出し。これの繰り返し。出来栄えはDIY、日曜大工、素人施工、それらの感が一杯。いや、実際に素人お父さんの施工なんだからそうなっても然るべきなのだが、納得出来ずで不甲斐なさ一杯。

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 今思うと、全敷瓦を同一寸法に切削整形するともうちょっと綺麗になったかもしれないが、焼け石に水のような気もする。