家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

天板巾木を作る

 隙間を錆漆にしようが、天板設置基準をどこに置こうが、巾木材自体の施工法は壁面への後付けしか考えられなかった。

 天板設置前に巾木が付いていると、天板を斜めにしながら行う設置作業が不可能だった。天板を嵌め込めないか、巾木が天板から破壊の上で外れる。あらゆる事を根本的に変えないといけない。他にも理由はあるが、さすがに詰まらん内容続きだと気が付いたので省略。

 

 後付け巾木を天板漆塗りと並行して造作。材種はタモ。無愛想剣道野郎から天板と同時購入。この際、巾木材は欲しい寸法は不可、天板材よりも短い3,800㎜までだと。天板材がこれ以上で可能なのに何故不可なのか。この件を掘り下げるとまた腹が立ってくるので横に置いておくとして、仕方が無いので少し短いが発注していた。

 顧客蔑視野郎の所為で悩ませられたがお父さんは乗り越える。巾木造作間近に考え付く事が出来た方法は角部の継ぎ足し。天板端材にて製作。角を直角にすると寸足らずだが、45度にするとギリギリ足りる。

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 それにしても、二昔前ぐらいの頃かな。如何ともし難い問題等があっても、業者等のおっちゃんの方から客側のお父さんに対して助言や代案を貰えたりする事ってもっとあったように思う。常客でなく一見だった時も。そういうおっちゃん達は今頃はもうご隠居世代。さすがはプロだな、と思える場面がふとした時に感じられる、そういう事が非常に稀になったような気がする。本件については、奴では無くとも代案を出すのは難しいとは思うけども。

 

 巾木材の取付方法はキッチン天井廻縁と同じ。取付箇所にビス頭を出して置き、そこに材を嵌め込む方法。天井廻縁施工の際には確か無かったと思うトリマビットの適していそうな物を使用して細工。隠し釘の使用という手もあるが、伝統構法家屋ではコーキングと並ぶ不細工施工だと思っている。よって、最終手段であり極力使わないようにと。

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 その上で、スリムビスを弱締めして材を浮かす細工も。というのは漆を塗って置いておく為。

 当材の漆塗り方法は本堅地。木地調整の上で下地漆を塗ってから、硬化後にヤスリ掛け。目止めとしての錆漆を塗って、またヤスリ掛け。それから本塗りするという一般的なやつだ。キッチン天板と違ってとってもお気楽漆施工だ。

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