家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

価格の不明示

 すだれ張りに決定した事から材の必要寸法が見えてきた。最長は3.95m、最短は0.07m。そしてその他複数種。こうなると、節を避けた材料取りが出来る箇所と出来ない箇所が生まれる。最短材等は容易に節を避けられるのに、わざわざ節入り材にしようとは思えない。そうなると、無節や上小節の上級材箇所とそうでない所の差がより分かり易くなりそう。となると、その他の張り箇所も上級材箇所に寄せて行かないと。特一等、節が有っても無くても悩ませる。

 

 という事で全容解明の為に材選定の再着手。候補材全ての節位置を採寸。4m一枚の内、そのまま使うと特一等材、例えば2mを1枚分のみなら無節材可、ってな具合を付箋記入の上で材に貼付していく。

 結果、リビングやダイニング等に使用する一番材と二番材は明らかに不足。一番材は上小節級でほぼ4m。こんなの一桁枚数しか無かった、当たり前だけど。逆に、ガッツリ特一等な四番材レベルで良かったトイレは、寸法をあまり要さない為に一番材や二番材が確保出来てしまえそう。さらに、特番材と呼んでみよう無節級までも。リビングが低級だらけでトイレは上級。なんだかバランスがおかしい。

 

 あるマズい事が頭に浮かび出す。駄目だ、採寸だけで全確定が出来ない。

 漆塗布決定時。床板材への塗布は搬入時の状態で行う予定だった。要は4m材のままで塗布し、施工直前か施工時に切断加工しようと。しかし、選定しながら加工しながら、という必要に迫られる。大いに悩んだ。母屋二階で加工も塗布も全て行ってしまうと、母屋一階でいざ施工の段になって合わないだ、どこかに当てて漆が削れただ、で二度手間三度手間を要して悔やんでいる自分を想像せずにはいられない。この間、不眠症。手が付けられず。

 

 という事もあって他作業を行う。節埋め用の埋め木作り。件の加工所の節埋め加工に期待しない、という決断は自分でするという事と同意でありこれを行う。また、死節や抜節を埋める事で上級材等が増えるかもしれない、という目論見も込めて。ただ、この埋め木も難航。

 

 まず材料だが、埋め木材は売られている。確か100個単位だったかと思うがいくらなのかは知らない。問い合わせを要するのだ。お父さんは、こういう価格を公開していない商売法はどうにも馴染めない。

 ガソリンスタンドでもたまにこういう所があり給油後に驚く事がある。周辺相場との乖離具合にだ。勿論高い方に。思うにそういう所は、役所や企業が主な顧客であり経営の支柱、よって相場かそれ以下価格。なので一見客にはふっかけ価格にしてんじゃねえの、だから掲示しないんだろ、と思っている。

 また、業者間取引をしてきた古めの経営者が、新しきインターネット利用による対個人商売を始めた際もこの手の事がある。品も数も同じでも価格は相手を見ながら見積るのが当たり前、同じ商品でも取引先によって価格が違う。同業他社の存在もある。よって、価格明示なんてもっての外。目安も出さずの非公開。そう宣っていた業者氏は実際にいた。ならば、今まで通りに素人相手はすんなよ。

 

 まぁ、そうは言ってもそこまで目くじら立てはしない。事情も心情も分かる。そもそも業種や商材によっては価格明示が出来ない事は結構多い。その為、自己見積や調達時には、価格明示の市販品購入時とは違う労が発生する。

 現に取引している製材所にしても目安価格等は一切なかった。木は生き物なので直接見て貰ってお話しましょう、ってな具合でお父さんは実際に赴いた。それから知り得ず念願だった製材所木材価格を得られるようになった。それが個人相手にふっかけた価格なのか否か、前者であっても当然なので特に知りたいと思わない。

 

 しかし、節埋め用の埋め木ごときで価格明示しない事には腑が落ちない。100個単位でどうせ千円かそこら辺りじゃないのかえ、知らんけど。本職等にならそれぐらいだけど、施主施工者には一万円とかにするつもりなのかえ。発注数と継続性の違い。分かる、分かるけども、何だかふっかけられそうに思えて仕方が無いのだなぁ。

 そもそも必要数が判然としない。必要数を数える気にはとてもなられない。一万円の埋め木がまるまる余ってしまうと死ぬまで悔やみそうだ。じゃ、いつものように作り始めてから後悔する方がマシっぽいな。

 

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