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家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

手を変え、品を変え

 捨て塗りと水砥ぎ。共に経験した。結果、混乱と恐怖。大工でなら鉋、左官でなら鏝。一見、単純そうな道具と使いこなし方。でも違う。漆も同じだなぁ。やってみると分からん事が溢れ出した。「起承転結」でなら「起」か。でもこれ、「結」に辿り着けるのか、お父さんは。何にせよ、進まないといけない。

 

 そんな暗中模索な心理状態にて二回目の捨て塗り実施。時は既に梅雨入り期。

 二回目では漆を変える。一回目の薄口生漆は下地中の下地の漆らしい。濃色キッチン天板になっても辞さず、普通の下地用支那産生漆にしておく。

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 ただ、この漆については訳あって購入店も変更。一回目品はどうも最大手の漆業者らしい。単価は同じ。しかし、店が変われば品も変わる。お父さんの認識間違いでなければ、漆はどうも販売者が精製等をしているっぽい。仕入れについても、前面には商社を立てているかもしれないが、実質直購入や直輸入とかのような感じ。全ての販売者じゃないかもしれないが。漆の品質が変わるのかもしれないが、どうせお父さんには分からないのでその点は無視しておく。

 

 二回目以降用も通信販売購入。この漆屋さん、インターネットを介してなのだが何だか良い感じ。またもや桶買いだが、この桶の梱包が最大手業者とは違う。まず、桶がビニール袋に入っていた。まぁ、これは別に構わないとしよう。しかし、桶の蓋である紙が二重だった。これだけでも違いを感じるがこれ以上にある。

 この紙を留めて漆が空気に触れない様にする輪が、取り外し易いようにしてくれていたのだ。このプラスチック製の輪、商品到着時は桶の内側に紙を挟んで嵌められている。これがまぁ、ガッチガチに嵌っているのだ。用途上仕方が無いのだが、この輪を取り外すのには結構手こずった。しかしこの漆屋さんの桶の輪には、リボン紐を間に挟んでくれていた。その紐を引っ張ると手こずらずに輪が外せた。こういう細かい所の配慮、お父さんは大好きだ。

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 これでちょっとヤル気が回復して二回目捨て塗り終了。作業時間は裏表で3時間強。使用量は200g。時間からするとあまり違いを感じないが、漆量は大きく違った。漆が木地にちゃんと吸われていたのかなぁ。

 

 二回目の水砥ぎ。次は360番。240番よりも粗くないヤスリ。より砥ぐのが大変じゃなかろうか。そう考えて新兵器導入。ヤスリを小さな木片から大きな専用治具に付ける。

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 さぁ、これで研磨面積増大、かつ手の疲れは軽減するのではないか。と思いきや全然砥げない。この道具、ヤスリ設置面にクッションが付いていて、ここが手の力を吸収しているようだ。硬い漆を砥ぐのには不適だった。下手な足掻き、木片に戻す。

f:id:kaokudensyou:20160909001150j:plain←木地見えず

 

 師曰く、「ここで木地の粗を削り落としておく」。

 木地を剥いでしまった箇所、L字の接合部、契と天板の段差、そして鉋刃の入り箇所。これらを出来る限り削り落としておく。次の砥ぎは下地の仕上げの段階に入っていく。ヤスリの番手は上がる。削ろうと思ってもより困難。ここで頑張っておかないといけないと思う。

 しかし、体力も然り、精神も然り、保たない。360番なんてお父さんにとっては普通に十分仕上げの番手だよ。誰も現場には居ないので口には出さなかったが、脳内では音を上げまくり。一回目の時のようにとても一日内でやる事は出来ず。日を跨いで掛かった時間は12時間。何なんだ、この苦行は。

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