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家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

漆塗り、いざ開始

施工:塗装 施工:母屋設備(造作) 建材:塗料 道具・設備

 師匠のサイトを何回閲覧させてもらっただろう。木工家の方のサイトなのに木工記事には脇目もふらず、漆塗りのみで20回は下らんだろうか。イメトレは出来た。道具に続いて材料も揃えた。

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 ちなみに、漆を使われる方の漆容器に多そうなのは金属チューブ。この方が使い勝手が良い様だ。漆は高額品で貴重。皆さん、グラム単位以下の量も大切にされている記述が多かった。ドバッと使ってベタッと塗って残っちゃったらポイッ、とかではない。漆は分厚く塗っても硬化せず、薄く薄く塗り重ねる塗り方。きっと余程の本職の方以外は一回使用量は極僅か。ならば、使う分だけちょっと出すにはチューブが都合良しなのだろう。

 

 しかし、初心者お父さんは桶買い。何故かは至って単純明快、割安になるからだ。さらには、使いづらい桶であっても一滴の漆も無駄にはせん。という事で桶から漆を残さず取る為の専用ヘラも創作して臨む。少しでも節約しようという我ながら涙ぐましいこの抵抗。

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 この漆の購入店では400g以上の桶漆もあるものの、そこからは割安くならない。よって400g桶分を購入。今後、店の方から「安くしますから一括発注にして下さい」と泣きが入らない限りはこの量を刻んで発注してやる。そんな割安だと言ったって、たったこれだけで6千円を裕に超える。平成でのこの金額は、学生アルバイトなら日給近いだろうかという程。二面上小節四寸角十尺の杉角材よりも遥かに高い。そして、ウレタン塗料の倍程だ。

 

 漆は成分沈殿をするらしい。硬化成分の均一化の為に、桶漆かき混ぜヘラも用意し使用。そして、そのまま塗布だ。

 参考書籍やその他記述には、一回目の塗りである「木地固め」の漆は溶剤により薄めて塗るという内容が100%。しかし、師匠は薄めない。よって、お父さんも倣って薄めない。ちなみに、溶剤として灯油を用いる旨を挙げている内容が多く見受けられる。食器にでもだ。気持ち悪。灯油成分が完全に何から何まで揮発するとしても、口にする物に使うのには抵抗感があるわ。

 何にせよ、一回目捨て塗りの使用材は色味が薄口の支那産極上生漆100%。

 

 とうとうこの日が来た。いざ開始。で、塗り終える。

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 途中撮影なんて不可能。この日は梅雨前頃で気温26℃、湿度70%。漆硬化条件の最適条件下の日を狙っての施工。その為、桶から出した漆はすぐさま黒色に変色。塗った傍から硬化しているようで、ドロっとした漆がすぐにコテコテ状になる。

 

 師曰く、「木地に漆を摺り込むべし」。

 塗料がこのような状態も手伝ってか、漆刷毛を持つ手は結構な力を要す。握力を測ったのは最近でだと高校生の時。今はどうなのか分からんが、その時は平均より上。そんなお父さんでもなかなか疲れる。三寸物刷毛を選んだ事を即後悔。刷毛師投票と施工面積大が故にだが、二寸物程度にすれば良かったわ。寒冷紗を刷毛に着せろ、という意味もよく分かった。でないと滑っていた。

 そのようにした割りには、果たして木地に漆が摺り込まれたのだろうか。木口部を見ると何だか怪しい。何にしてももう後戻りは出来ない。一回目の捨て塗りは表面だけで凡そ2時間弱を要す。

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