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家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

漆のハテナ

建材:塗料

 お父さんの知る油性塗料の下準備法として、削ったりして地を荒くしておく。塗料が引っ掛かり剥がれにくいようにだ。漆は油性塗料だ、みたいな旨を古民家先輩は言っていた。ならば、サンダー仕上げにしておくべきか。

 一方、漆は木材浸透塗料、と解釈出来る旨の記述を見つける。ならば、木表面がヤスリや削りカスでザラザラしているよりも、鉋により平滑で繊維導管が綺麗な状態の方が浸透しやすいのではないか。

 そんな事も考えつつ、それ以上に塗装面の表情がどう違うのかを知りたい。

 

 それだけではない。

 そもそも漆を一から塗った事がない。古民家先輩邸での仕上げである三度目塗りしか知らない。塗り回数によりどう変化していくのかも、工程や予算面から知っておきたい。

 

 さらには、漆の違いをもうちょっと知っておきたい。

 漆は漆でも種類がある。漆は大きく分けて三種。呼称に違いはあれど、購入参考書に沿って書くと「生漆」「透漆」「黒漆」だ。書籍やインターネットで調べて貰えればそれらの説明記述はあるのでそっちを。と思いつつも百年、二百年後にはどうなっているか分からないのでざっくり簡単に書いておく。

  • 生漆:漆の木から採取した漆から荒味やゴミ等を取り除いたもの。
  • 透漆:成分が不均一な生漆を均一にし、さらに水分を減らすといった精製工程を経て透明度を上げたもの。
  • 黒漆:透漆をさらに加工して黒くしたもの。

 

 摺漆を行う場合の漆は生漆らしい。しかし、仔細は後述するが古民家先輩は透漆を使われていた。生漆の方が安い。生漆の方が粘度が高い。

 そして、生漆の方がどうも濃色っぽい。古民家は暗い事を良しとする古民家先輩であるのだが、施した床板の漆色は存外明るい。古民家でも暗い必要は無しとするお父さんやお母さんから見ても、ちょいと明る目。彼は、仕方が無く明るい色になったかもしれず、それはやはり後述。さらに、漆は色が明るくなっていく性質があるとの事。これを踏まえて暗めにしておく必要があるかもしれない。

 

 まだあるぞぉ。漆塗りを行う為の下地にも複数種ある。代表的と思われるものを三種挙げておく。

  • 本堅地:水や糊で練った土や粘土からなる粉を生漆に混ぜ、それを下地に塗り付けたもの。
  • 本地:本堅地にての、水や糊を使わない方法。
  • 渋下地:漆を使わず、柿渋に炭の粉を練り合わせたものを塗り付けたもの。

 

 お父さんの本命は渋下地。これは、漆を使わない分だけ安価になる。そして、使わない方法の中では強度があるそうで。経年による縮みを指摘する記述があったが、床板だから別にいいのかもしれない。まぁ、何より漆代の節約になる事は大きい。だけども、柿渋を一回目に塗るなら色が薄くなると思われ、それが許容なのかが知りたい。

 そもそも、漆ってどんな感じに硬くなるのか。古民家先輩邸での硬化後の具合はさっぱり分からない。施工当日に帰って来たもんで。お父さんの甘拭きでもちゃんと硬まったのだろうか。硬化時間はどれほど要したのか。

 

 ああ、やっぱり分からない事だらけ。これが、並行する左官施工でも同様の状態であった為か、信州行き直前時に続きお父さんは体調不良に陥った。こんな事は何十年も無かったのに近年は急に度々。馬鹿は風邪を引かない、とするならばお父さんは賢くなってきたのか。単純に歳なのか。

 体調回復後、床板仕上げの選択の為だけでなく、脳内準備があまりに出来ていない事を少しでも補う為の実験を実施。

 

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