家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

タモ天板鉋掛け再び

 そんな消極的理由により鉋掛けをする事にした。ただ、どうせするのなら前向きにやろう。

 

 まずは鉋刃を砥ぐ。新調お高めの寸八鉋と、毎度お馴染みの中学校寸六鉋。以前の鉋掛けによりタモには青紙鋼だと確認済。硬木だから当たり前なんだろうけども。これらをギャンギャンに砥ぐ。ギャンギャンの方が良かったような気がするので。

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 次、板の水平の取り直し。板の平面確認が出来るように。勾配が付いていると分かりにくいと思ってね。

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 漆接着作業の数日後、いざ出陣。

 定点撮影をしてみた。鉋掛け前であってもタモの木目や太い導管はよく分かる。これを鉋掛けすると、特に木目がよりはっきり見えてくる。木の表情を味わう為もあって集成材ではなくタモの接ぎ板にしたのだ。やはり鉋掛けにすべきだったんだろうな、とこの時は思う。

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 懸案の反り修正。多分、0.5㎜以内に収まれば何とかなるはず。コンロやシンクと板の設置面に、防水を兼ねたパッキンを貼り付ける等すれば上手くいくような気がする。1.0㎜程度だと機能的にも視覚的にもマズいような気がする。よって、0.5㎜を許容水準として目指す事にした。

 

 が、定規による反りは板奥行方向中心を基準とすると、側部が1.5㎜強は下がっている。よって、最大1㎜以上なだらかに削る作業。まず粗削りしてから仕上げの削りをすれば、お父さんであっても特段難しくは無い。しかし、後述するがこれが出来ない。

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 よって、途方もないレベル。一体いつになったら到達するのか。延々と削るが先が見えない。数時間を掛けてもこうなると、兎に角不安になってくる。削りカスは一応出ているので進捗しているのは間違いないが、精一杯の薄削りで行っているからか手応えが無い。 

 このままだと半狂乱になる、と悟った段階に到達したので電動工具を出陣させる。まずはベルトサンダー。鉋以上に途方感が満載なのですぐ撤退。恐怖の最終兵器、トリマーを投入。これで粗削りをし、鉋で均す。

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 実際の設備設置時に不安感は残っているが、これにより反り修正に一応の目途を付ける。案の定、一部に恐怖のトリマー掘り過ぎ箇所が発生、跡残りをしちゃう。コンロ天板で隠れる事を確認したのでこれは見逃す。二人も孫達も見逃しておくれ。