家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

集塵力向上化計画

 気になる事柄、まだある。粉塵だ。

 

 広い家屋外は勿論、家屋内と言えども建築現場だし粉塵は別に構わない。粉塵が困るの唯一テーブルソー。切削されて飛び舞う粉塵が作業視界を奪って危ない。保護メガネをしていても目だけ守っても解決しない。そして、単純に頭から粉塵まみれになるから嫌。

 という事で、廉価グレード集塵機をテーブルソーに繋げていた。これだけがお父さんの集塵対策。現場の本職は自身の作業効率の為もあるだろうが、他作業者への影響、監督や施主の手前、対策を要しているのだろう。木工家は本職か否かを問わず、工房や居室等屋内作業だから対策をせざるを得ないだろう。単独施主施工のお父さんはこれらに該当しないので別に構わないや。

 

 と長らく誤魔化してやってきたがちょっとストレスになってきた。屋外はまだしも、屋内に粉塵が堆積した箇所を施工する場合は事前清掃が億劫。置いてある工具類や材料、それに作業台や床への堆積も憂鬱。これまたやはり、施工はまだまだ年単位を要する事、それに今後木工作業も出てくる事でより粉塵が発生するだろう、という事で対策をしてみる。

 

 まずは、廉価グレード集塵機。フィルターがすぐに目詰まりして吸引力が落ちる。都度都度のフィルター清掃等やってられない。そこで木工家の人達のサイトを拝見。

 石膏ボードやらコーキングやらの新建材を安易に使う建築現場の施工ブログ等は、施工者が本職か施主、新築か改修、工法が在来か伝統に関わらず、読んでいても本当につまらない。色々突っ込みたくなるという事もあるし、得る物がないからだろうか。そうは言っても新建材は目先の楽さから気持ちは分かる。お父さんも使用する予定だし。

 一方、施主施工とも言える本職ではない木工家の方のものはなかなか飽きない。お父さんにとって未知の世界というからだけでなく、限られた条件下で何かを産み出す創意工夫に溢れているのだ。これらを出し惜しみなく詳細に公開されている方が多いので読み応えもなかなか。

 

 そういう方々からすると集塵機改良は初級の初っぽい。高性能集塵機を買い直すのは勿体ないのでこれをやってみる。

 理屈は簡単。集塵容器を集塵機と吸引口との間に介して、吸引物をその集塵容器にて落としてしまい集塵機には行かないようにする。そうする事で、集塵機の目詰まりは回避する、と。その集塵容器内は、集塵機の吸引風によって竜巻を起こすように工作するんだって。

 二人が数十年後にこれを作る動機を持つ人間になったならば、ここで書かなくとも間違いなく自己対応出来る人間になっている。よって作り方は通常通り省略。こんな具合なので、公開ブログとして一番詰まらないのはこの手記だろうな。

 

 ちょっとオリジナルかもしれないのはフットスイッチを設けた事。手元で電動工具を使いながら集塵機を操作出来るのは便利。フットスイッチはベルトサンダを固定して何かを研磨する際等にも使えるので、新たに購入して使いまわせるように加工。既製品には、手元の電動工具自体のスイッチが集塵機と連動する物が売られている。このように手持ちの集塵機を改造する事も可能だと思われたが、非固定式フットスイッチを得る方が汎用性は高いとして、予算と時間の為の二択式の上で止めておいた。

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 総費用5千円程で、結果満足度はまぁ70%という具合かな。

 細かい粉塵は集塵機フィルターまで到達してしまっている。極力コンパクトで簡単に作ろうとした為か集塵容器側の造り込みが甘かったな。細か過ぎない粉塵は集塵容器内に落ちて、フィルター詰まりの早さも落ちたようなので良しとしておく。集塵を突き詰めて行くと危険な感じがするから。

 集塵自体の能力は、電動工具側の集塵具次第かな。大量に粉塵が出るトリマーで板を掘る場合は、新たに作った接続治具が大活躍。丸鋸は既製の接続具だけでは駄目で、さらに粉塵カバーのような物が必要。切断箇所が見えなくなるのは問題なので検討を要すな。

 また、集塵機セットの移動が問題。固定位置使用なら良いけども、集塵機と集塵容器と電動工具を持って移動となると非効率的過ぎる。工房用の仕様だな、これ。建築現場としては工程や段取りの工夫が必要かな。