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家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

お父さんの思考力<化学の力<自然の力と先人の知恵

 で、凡そ2週間後。原木階段踊り場束柱の様子はどうも変わったようには見えない。変わっていない、という事は新たな灰汁は流されているという事なのか、単純に何にも効果が無いという事なのか。いずれにしろ、既存の黒斑点灰汁の除去目的は達成しそうにない。

 その後に検索してみると、杉は灰汁が強い方の木だと。そして、その灰汁の正体はリグニンだとかタンニンだとか。色々記述があってよく分からん。リグニンなりの糖類だと何とかなるかと思ったが、タンニンなりのポリフェノールだと一旦色素が出てしまうと無理じゃなかろうか。流れる透明な水を眺めながら不安が過る。

 

 もういい。現代は21世紀で科学と化学の世界。あのソ連が崩壊したとか、冥王星が惑星じゃなく準惑星だとか、歯磨きは歯間ではなく歯周を磨けとか、世の中はどんどん変化している。灰汁取りをするのも、水ではなく薬品があるのではないか。と探すとあった。どうも20世紀からあったようだ。知らなんだ。

 

 その薬品、業務用で毒物劇物取締法の対象品。銃刀と火薬だけでなく、劇物の取締法にも絡む事になるとは人生何があるか分からん。あぁ、怖い。さらに怖いのは、原木よりも高額な事。なのに希望の少量ではなく多量。小分けして欲しいなぁ。

 いやはや、大いに悩んだよ。釘打ちかビス打ちかを悩むお父さんなんだから当然だ。で、結局購入。銃や火薬と違って何故か簡単に買えてしまう。こんな日本の法治具合が一番怖いわ。

 

 防護装備をして塗布実行。何だかシュワシュワしてきた。

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 しかし、説明書とは違う雰囲気。灰汁や汚れを浮き立たせて黒い泡が出る、との事。実際はこの原木の場合、白い泡がちょっと出るだけ。指定据え置き時間後に洗い流し。原木全体がちょっと漂白がかかったようだが、目当ての黒斑点は取れている気がしない。

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 ただ、木口面への試し塗箇所や背割り内部はキレイになっていた。多分、目当てのツルツル面には劇物は浸透しないんだ。

 もう、まいった。お手上げ。降参。原木を仕入れた時期は良かったのだ。その際に、貯木場でのように樹皮付のままで斜め立て掛けでの天日晒しの寒晒しをしておけば良かったのでは。そして、春先頃にようやく皮剥きをして軽く雨曝し、そして屋内乾燥をしていれば良かったのでは。きっとそうだ、と後悔しながら巨木移動の屋内再乾燥。リビングから見えなくする背割り付近が何故か綺麗なのが何だか悲しい。

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 さて、どうしたものか。やはり何かしらの塗装かなぁ。二人は答えを知っているんだろうなぁ。将来のお父さんはどういう手段を採っているのだろうか。ちなみに、これに使った劇物は少なくとも本工事中には処分しておくので安心して頂戴。