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家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

本職施工大斑直しの大斑直し

 現在に追いつく為にほぼ毎日更新していたブログ。追いついた事で時間的にとても楽になったこの頃。書かない事が当たり前になりそうで、竣工まで続けられるかの心配は微増。

 数日振りに書く内容にしても至って簡易。母屋二階大斑直し工程。一階と基本的に同じで、柱壁のチリ処理を行って土を塗る。違う点だけ書いておこうか。

 

 土壁がグラつく。ほぼ全ての土壁が、手で押すと強弱はあれど動く。竹木舞等の内部支持材が弱い、と言うよりもチリ部に隙間が生じている事から土壁が自立しているような状態だから、かと思う。壁土を塗り重ねていくと固定されるような気がする。

 しかし、そうでなければ後が面倒。その憂いが払拭出来ないので、ステンビスを周囲木部に向けて打っておく。素人施主施工に有りがちじゃないかと思う過剰施工かもしれないが、見えないし、不具合出ないだろうし、動かなくなったし、で良しとしておく。

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 土壁廻りの木部切り欠き箇所の埋め木は同じ。ただ、見付け面は放置。現在、主たる施工箇所は一階。二階は壁土材に見切りを付けたいが為の寄り道施工。なので、時間節約で後回し。

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 他、土壁上辺には丸太梁が接する。一階土壁にはほぼ無かった材。この丸太梁の目立つ節や傷を鑿で落としておく。

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 ただ、これら全部に鑿を入れてしまうと、見た目がうるさくなりそう。なので、ちょっとした傷や感覚的に構わない、という箇所は手を付けず。

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 二階の大いなる違いの一つは荒材が多い事。東西中央土壁を境に東側はほぼ荒材。土壁に埋まるように建っている荒材。当然チリ部も荒い。これを整える。とても難儀。この作業は初期から想定していたので、際鉋は段取り済。但し、荒面のチリに泥が付いたまま。鉋や鑿の刃がすぐに悪くなりそう。

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 という事で、前もってお母さんに除去依頼。大変で時間が掛かるが単純作業。そして、泥残しまくり。こちらの作業が停止。デジャブだ、デジャブ。こうならない為に前もって言っていたのに。丸太梁の掃除も併せて除去作業にお父さんも参加せざるを得なくなる。

 除去後の荒柱チリへの鉋掛け、及び鑿削り。これは作業限界があり完璧には出来なかった。手で触ってザラザラ感が無くなれば良し、という箇所多数だ。

f:id:kaokudensyou:20160401202916j:plain←お母さんの真似?

 

 綺麗にした所で丸太梁に煮亜麻仁油、柱の際に煮亜麻仁油古色を塗布、そして空拭き。

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 西半分側を乾燥後にマステ養生。一階で懲りたのでマステ貼用治具導入。

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 そして、大斑直し。その工程名の通りと言うのか何と言うのか、本職の大斑直しの大斑をお父さんが直していく。マステによって際の直線を出してしまった為、斑が尚更よく分かる。全面が見えない壁だっただけに、一部だけだった一階より酷い。ただただ平面に塗るよりも、定規を用いて既存の斑有り壁を調整塗りしていく。塗り面積自体は多くは無いのに時間を要す。尻拭き作業は大嫌いだが、その汚いケツが本職だと思うと余計に腹が立つ。

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 こうなると薄い塗りが多々生じる。薄塗りは想定していたもののそれ以上の薄さ。よって、篩いを掛けられている由良川高級砂を1分篩でさらに篩う。中腰で。

 他、二階に泥砂を揚げる手間。ウィンチを使うので腕力自体は大して要らない。横と上下移動、これ。受け手と送り手が同一人物の単独施工だと、ウィンチの真価は発揮されない。大斑直し土10ℓを作るだけで30分程度を要す。

 ちなみに、西側半分と一部東側への土使用量は凡そ48.5ℓ。

 

 土壁ビス打ちと埋め木に凡そ3人工。泥除去と掃除に凡そ3人工。東側荒柱チリ部整えに凡そ3人工。塗装、及び西側半分のみマステに凡そ2人工。大斑直し一連作業に凡そ3人工強。他、道具類等の移動。合計13~4人工程か。

 寄り道施工の割にこれ程も、とまでは言えず。この間に他作業もしていれば、そもそも一階土壁乾燥待ち。しかし、予想外なのはお母さん担当部分。3人工って。

 

 もう一つ予想外があった。きょうこは初めての左官作業。その際、鏝板から土をほとんど落とさなかったのだ。お父さん含めて大抵の初心者は大量に落とすのに。流石はパン屋さん志望。

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