家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

家屋伝承:住まい続ける、管理し続ける

 さて、家屋伝承と言いながら、何故に他人様へ貸す話ばかりをしているのか。家屋を長く守る為には、自身か他者かを問わず、住まい続けて管理し続ける事が必須だからだ。

 

  叔父さんのように租税回避の為に海外を浮遊、とはならずとも、この地に住み続けない事は大いにあり得る。彼の地で家族を作り、家を所有するかもしれない。それで結構。その時々や、それぞれ個人の事情や考え方がある。配偶者の意思もある。この地に縛る事は出来ないし、その必要も思っていない、その願いも持っていない。

 

 ただ、そうなってもこの家は売却せずに保有しなさい。そう、賃貸出しするのだ。もし10万円で貸すとして、その収入を彼の地の住居費用にあてれば良いのだ。この額で貸せたのなら、地域によっては賃料や住宅ローンの自己負担無しに住まいを得られるだろう。

 

 遠方地から大家をする、という事は可能だ。管理業務をしている不動産業者は数多ある。賃料の数パーセントの報酬で煩わしい事は引き受けてくれるだろう。賃貸業は大昔からある商いであり、会社員でも一般的に会社から認められている副業であり、不動産に明るくない高齢者が大家をされているという事は多い。

 

 大家の自分が頑張る事は、最初に信用が置ける管理業者を探し出し、その業者が信用に応え続けてくれているのかを観察し続ける事。ここは手を抜いてはいけない。お父さんがそういう業者さんを紹介してあげたいが、その方の寿命からして無理だろう。

  賃貸出しをしていても当然補修修繕の発生する。その際に、請求額を上乗せする業者がいる。これは考えようだ。お父さんは決して悪い事だとは思わない。修繕業者を探して発注して、等という事は遠方地だと特に手間が掛かる。この費用とお父さんは考えるからだ。

 

 但し、この家のような伝統構法家屋となると詳しい人間は施工者でも極端に少なくなる。ましてや、不動産管理業者ともなると皆無かもしれない。悪気は無くとも在来工法的補修や、何かあると全改修、等の無知で間違った提案をしてくる可能性は十分考えられる。これは大家としてコントロールをしないといけない。

 自己使用していてもこれは必要。しかし、賃貸だと他人を介するのでこの点は要注意だな。