家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

一年が経って:指摘に沿って書いてみる

 そう宣言はしつつ、公開しておきながら極僅かながら読者の方を無視と言うのは少々気が引けてはいる。公開する事が継続の一助にもなってるし、この手記で少しでも役立てばやはり喜ばしい。

  指摘して下さった方にはブログ姿勢の転換になりそうだから、と丁重にお断りした。しかし、今回はその方のご意見に沿った事を書いてみる。

 

 その方からは、自作ソーテーブルについて使用後感のような事を書いてみては、とのご意見を頂いていた。子孫が造らないだろうし、造るなら自分で何とか出来ると思って詳しくは書かなかった物だ。本施工において無くてはならないソーテーブル。長尺広巾材から寸材の加工まで大いに活躍している。施主施工をするのなら造ってはどうか。材料費は平成27年で15,000円弱+丸鋸で出来てしまう。

  じっくり考えてみたのだが、最終的には数十万円の製品に限りなく近くなってしまって意味が無い。自分で工作出来る範囲の事を書いてみる。

 

  自作ソーテーブルの不満点。

 まず一つ、刃の出が不足。据え付け丸鋸は190㎜刃対応品。一般的丸鋸ではこれが最大で、これ以上になると特殊になってくる。そして、この丸鋸は以前の施主施工時の物。新たにデカ刃を買うぐらいなら、ソーテーブルの良さを知らない当時のお父さんはスライド丸鋸を買っていたと思う。現在も、刃の出を今以上に出したいからと言って、追加投資をしようとまでは思えないのでこのまま。

 

 次、長尺材の限界。2m超材になるとテーブルから落ちそうになり、ここらが限界。この長尺材を受ける補助台があると、長尺材が安全に精度を維持したまま製材が可能になる。しかし、そうなるとソーテーブルの置き場所が問題。道具が2m超材を製材出来るようになっても、適した場所が無い。対応出来なくも無いが、長尺製材の需要からしてこのままでいいかという状態。

 

 次、製材精度。日曜大工程度ならさほど問題無いと思うが、巷の今時大工作業員を踏み倒して行きたいお父さんからすると、ちょいと問題。この解決法は、適所に金属を使う必要になる。例えば、鉄製レールとか。これをし始めると本当に製品レベルに近づきそうなのだが、手間暇が尋常じゃないしお父さんで手に負えるのか、と尻込み。という事で、今時大工作業員レベルの質を維持したまま。

 

 最後に、材の擦り減り。製材したい材を宛がう定規材は、そこらで買ってきた軟材。活用してきた分、どうも擦り減って来たように感じる。そこで、鉄製にする事にした。これは費用と手間にしては効果がありそう、と実行。

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 買って来た角パイを切って、穴を開けて、支持木材を角パイ内部に通して、各調整を行い、ビス留めして完了。凡そ3時間。

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