家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

原木皮剥き

 競り落とした原木を荷降ろし。荷揚げの際、原木が並んだ所から一度引っ張り出す必要がありそれが無理だった。荷降ろしだけならクレーンで可能。降ろした原木を寸法切りの上、背割りを入れる。ここまでは良し。

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 問題は皮剥き。知識も無ければ道具も無い。

 昔の本職の方が使われる専用道具の画像を拝見。これを真似た感じに鉈を改造。やってみる。ダメ。てんでダメ。砥ぎが甘いのか、角度が悪いのか、刃形状が悪いのか。これを探求する気は微塵も起きず終了。

 

 では、今の本職が使われるような物。皮剥き専用大設備は論外として、水圧を利用して剥かれる機械。そういう事が行われている、という事を知っているだけで実際の具合は全く知らず。

 なので、上手く行くかは分からないものの我が家には高圧洗浄機械がある。引っ越し直後に購入した物だ。家がデカすぎて掃除が楽になるかも、と言うよりは洗車を楽にしたい為が購入動機。しかし、機械屋がこの機械で洗車すると塗装が痛むと言っていた、とはお隣さんの言。じゃぁ、普通の水圧でなら目の前に蛇口がある。わざわざコンセントがまだ遠い位置にある不便さも手伝って、結局数える程度の回数しか使わず眠っていた。

 

 これが動いて且つ有効ならば。そんな期待を込めてまずは荒皮剥き。杉皮は綺麗に剥いで屋根防水材に、と目論んだが無理。ちゃんとした道具とちゃんとした技術が必要のようだ。

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 さて、水圧で薄皮を。これがもう、剥ける剥ける。噴出孔が大きくないので剥ける巾を2cm程度と時間はかかるが、とても手作業では出来ない綺麗さと速さ。ただただ粛々とやっていくだけ。難しい事は何も無い。高水圧機の元が取れた事も含めて感激。

 こういう機械物には特に興味を示すきょうこ。案の定やってみたいとの事で譲るが、10分程度で辞めたがる。真冬に水仕事、と言うよりも簡単過ぎて飽きたか、簡単な割にもっと効率良くとお父さんが横から口を出すのが嫌になったか。

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 そんなこんなで、つるっつるになる。

 皮有りだったとは言え、何かしらの要因に依る大き目の傷が幾つか入っていた。それは良しとしよう。前材のような胴回り全周小さな傷より、幾つかの大きな傷の方が許せる。後、細かい傷が幾つか入ったが、これは皮剥き時にバールでお父さんが突き過ぎた為。

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