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家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

土壁にビス打ち

施工:薪ストーブ 建材:新建材 建材:金物

 炉壁天端見切り材の取付は、炉壁材の取っ掛かり作業。この炉壁材に使用するのは、仕上げが漆喰、下地は化学的な感じの材。その名は「ケイ酸カルシウム板」。略してケイカル板。

 炉壁炉台について調べていると、かなりの割合でこの材が使用されている。穴が開いた天井材で見た事はあっても、扱うのは初めての建材。大き目のホームセンターに行くと置いてあるので容易に入手。

 

 初見は石膏ボードと何が違んだ、という感じ。石膏ボードもケイカル板も不燃材として扱われているようだ。では、何故わざわざ薪ストーブ周辺材として石膏ボードは使われていないのか。よく分からないこういう時は、先人に素直に従うお父さんは無心に購入。

 しかし、いざ持ってみると重い。厚み12㎜物を購入したが、同じ厚の石膏ボードよりも明らかに重い。そしてかなり硬い。この硬さが適しているのかもしれない。

 

 このケイカル板を取り付ける為の下地施工。材の両脇は既存柱に掛かって来るから問題無い。そういう風に建材は造られている。伝統構法は当然、一般的在来工法の柱間は大体三尺。これに合わせて日本の建材は規格されている。知らない人は知らない話。

 課題になるのは柱間の何も無い所。板を留めるのが両脇だけだと、中間部は強度がなく何かのはずみで割ってしまう恐れが高い。知らない人でも想像出来る話。

 柱間に板支持材。間柱と言うのか、縦胴縁と言うのか。これ自体をどう取り付けるか。相手は粘土とかが固まった物。釘やビスが効かない。知らない人はいない理。

 

 正攻法としては柱間を横たわる材、胴縁を既存柱に固定してこれに縦材を取り付け。若しくは、胴縁だけで板を支持する。多分、こうだと思う。しかし、この方法は採らない。

 外気導入の為だ。床下から流れる空気動線として考えたのは、床下から炉壁天端見切り材辺りまで一度上げて、薪ストーブ背後で床まで下げて排気したい。なので、横材を入れてしまうとこの動線が阻害されてしまうのではないか、と考えた。

 ケイカル板と支持材全面を密着させるつもりはない。支持材も木。ケイカル板から離したので、支持材との間は不燃材をパッキンとして入れる。その為、空気自体は流れる。流れるのだが、音がならないかとふと思った。薪ストーブの吸気力が分からないし、空気の事は分からない。音なんて鳴らないかもしれないが、万が一鳴っては嫌だ。後でやり直し、という訳にはいかない。という事で、複雑な構造は避けたいのだ。

 

 そこで採ったのは苦肉の策。土壁内に入っている縦板材にビス留めする方法。見えない縦板材の位置は想像出来る。やってみるとビスが効いている事を確認、これで続行。

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 地震等で土壁内の縦板材が動けば、これに引きずられて炉壁は最悪崩壊するかもしれない。しかし、他の方法でもやっても条件は同じ。

 やってみて改めて思ったが、柔構造の伝統構法に剛構造の造作は構造的に合わんね。薪ストーブ関連重量からして、炉台炉壁は独立構造にしようかと考えていた。家屋から構造的に切り離すのだ。家屋と炉台炉壁が地震時の揺れに同調しないと考えたからだ。結果は、大引構造体の事があった為に独立を断念したわけで、この時点で炉壁も同じく家屋と一体確定。そういう事から今回の「固定さえされれば良い」法で施工。

 

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