家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

グランドピアノ2台分程

 設計作業に数人工費やして施工再開。

 さて、薪ストーブとその仲間たち。改めて荷重について。ストーブ自体は200kgオーバー。これに目が行ってしまうが、設計時にざっくり計算してみたが仲間たちである炉台や炉壁、薪や関連道具類の総重量具合は馬鹿にならない。それは確か500kg程度だったか。足すと700kg以上で軽めの軽自動車並み。これにさらに人が乗ったりする。一般家屋にもあるような重量物の最たる物はグランドピアノじゃなかろうか。その最大クラスでも400kg強だそうで。

 

 薪ストーブと仲間たちに比べると軽いの何のって。でも、グランドピアノを裕に超える重設備を置ける床。これを施主設計と施工で設けるとはちょっと荷が重い。現状確認。少々耐荷重力不足と推定。

 木自体はとても強い。同じ重量比であるならば、引っ張り、圧縮、曲げそれぞれの強度は鉄やコンクリートより強い。その上で、在来工法家屋に設置された薪ストーブの床下をインターネットで拝見。細い金属製の束を通常よりも少し間隔を狭めて、そして少し多めに施している。その具合を参考にさせてもらうと、束の1本移動と1本新設で事足りると断定。

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 と言う訳で束石一つを新たに調達を要す。しかし、無い。この家には石自体は結構な数がある。そのほとんどは庭石。庭も造り替える予定であり、それに応じてきっと石は余剰となる。だけど、無いのだ。

 

 これを読んでいる頃には二人とも学校で習ったと思うが、石と一言に言っても種類がある。お父さんも学校で習ったレベルなので詳しい訳ではないが、庭石のほとんどは粘板岩とか砂岩とかの堆積岩じゃないかと思う。お父さんが欲しいのは花崗岩。粘板岩や砂岩はその名からして軟らかい。圧縮強度は花崗岩と比して粘板岩は半分程、砂岩は3分の1程らしい。

 それで十分なのかもしれない。そういう事で、たかが知れている荷重の母屋1階トイレ廻りの柱の内、いくつかは実際に使った。堆積岩は吸水率が花崗岩に比べれば高く、瓦の「凍て」のように気温等によってもしかして割れ易いのかもしれない。だけども、庭石で割れているようなものはない。瓦程の心配無用、少なくとも床下なら大丈夫、と思い使用した。

 しかし、今回は重荷重箇所の束石。既存の束石は恐らく見る限りは全て花崗岩。ここは先人に倣う法に従っておきたい。ちなみに、コンクリートが使えると何かと楽ちんなのだがこれは砂岩以下。パカッと割れて薪ストーブが沈下した日にゃ目も当たられないので論の外。