「鉋道」:再生・仕込試験結果
探検さんが板剥がし作業をされている時、お父さんも作業をしてますよっぽい風に映りそうな作業を探して行った、太鼓大引材製材。これに背割りをしてみて天然乾燥していた。
鉋再生が一先ず出来た事や他の作業の段取り上から、一本だけ仕上げて施工する事にする。施工箇所は、大引材が化粧となるトイレ大便器直下かつ奥玄関勝手口横。
この部材の加工は鉋再生作業続編でもあり、鉋の試用でもあり、お父さんの試験でもある。よって、全ての鉋を用いてみる。
本命の白紙名匠鉋。噂に違わぬ白身の削り様。と言って、硬い節も顕微鏡のプレパラートに載せられるかも、というような薄削りが出来る。これだ、これ。ようやく出会えた。あぁ、感動。
この鉋が使えない状態ならお父さんは色々と落第、と考えていた。今のところは及第点としておこう。甘いかな。
新古品の青紙名匠鉋も気持ちが良い。これは直ぐ使いの物じゃなく、少々手を入れたものの当然と言えば当然。しかし、中学校鉋も相変わらずであり、他の鉋もなかなか使える物があった。
一方で、白身にも赤身にも節にもダメで、粉ばかりだったり引っ掛かって刃が欠けるという鉋もあった。後日、ポケット顕微鏡を購入して刃先確認。すると、砥ぎが甘いという基本的な問題。これらを砥ぎなおすと十分それなりに使える鉋となる。
鉋掛けだけを、ああでもないこうでもないと丸一日行ったような気がする。
←鉋屑(一部だけ)
ここでお父さんの疑問が再燃。高級鉋とは一体何なのか。
もう想像でしかないが、使い手の高みに合せられる物なのかもしれない。腕が並みかそれ以下だと普通の鉋。しかし、腕の良い人が使うと、その鉋は上限を設けずその能力を如何なく発揮してくれる。そういう物なのかもしれない。後は、手入れがしやすいとか切れ味が永いとか。
今回の及第点にて進級は出来たかと思う。高みはそこまで目指していないお父さんにとってはこれで十分。そう思うようにしている。