家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

亜麻仁油登場

 諸々の作業と並行して、お母さんにはキッチン新設壁木部への古色塗りを行ってもらう。この周囲の、特に足元の木部は、強めの北風により雨が当たる事が多い。直射日光が無い為か木痩せはあまり無いけども、既存古色が薄くなっている。新設木部だけでなく既存部にも塗ってもらう事に。

 

 この壁足元に床下通気口が設けられている。古い在来工法家屋にも通気口は必須施工。だが、それは非常に小さな開口部。しかし、この家は結構大きい。しかも開閉式。季節に応じる造作なのだろう。さすがだね。

 ただ、今までは電気設備のジョイントボックスが付けられていた。塗るのに邪魔だ、と外したものの電線管の貫通穴は残る。という事で作り直し。材料である板と、道具である鋸で簡単に出来てしまう。樹脂やプラスチックとかなら買い直しに付け直しで大変。そんな事を求めない木の家のこういう所、好きだわ。

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 探検さんもおられる上に塗布途中で美容院に行く、という客人と工程無視の傍若無人な所業を行い、二度手間三度手間になりながらもお母さんは施工完遂。既存材と新規材への古色塗布で、キッチン新設壁がようやく一体的な見た目となる。それと同時に、無かった頃と造っていた時の記憶が急速に薄れていく。脳内が更新されていくのは嬉しくもありちと寂しい。

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 それにしても、やはり我が家の古色のマット感は気に入らない。雨も当たる。そこで、購入してから早七ヶ月、ようやく亜麻仁油の出番。16.5ℓで16,500円程。どこまで塗布するかは決めていないが、古色防護と雨が当たる箇所、そしてマット感を抑えたい所には、と考え購入していた。ここで使わないでどこに使う。

 そこで、古色塗布数週間後に再びお母さんにより亜麻仁油塗布。かなり落ち着いた様相になった。この一帯だけ古さを感じない。また、キッチン新設天井にも塗布。キッチン汚れ対策の一環でもある。素地の丸梁も良い感じになった。

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 新築を検討したり、洗車作業は嫌いでも洗車された車を気持ちよく思ったり、漆仕上げの柱や梁を良いと思ったり、刃物の鈍い光にゾクゾクしたり。古さや侘び寂も良いのだが、お父さんは基本的にはピカピカツルツル新品が好きなのではなかろうか、と思う次第。

 

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