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家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

「鉋道」:高級鉋も腕次第

 本工事での買い物予算は一千万円強。どんな高級鉋でも買えてしまう。売り手が拒んだら札束ビンタ交渉だ。だからこそ、自制心が必要。

 本工事での主たる購入材は木材。家屋の構造材、羽柄材に造作材は勿論、家具や設備の造作材としても必要。これらで予算の半分を超える割合になる予定。この主材の為の道具になら、全体予算の1%を回しても感覚的には大きくは無い。でも、「10万円強」という数字になると感覚的に大きい。工事完了後の汎用性が低そうだし。既に替刃式鉋とその替刃、それ以外にもいくつか買っているし。

 

 そんな事を踏まえて訪れた金物屋さんには、10万円クラスの鉋がいくつか鎮座していた。その横にも数万円クラスがずらり。このクラスの差がどうなのかという事が気になっており、実物を見る事でお父さんなりに何か感じる事があるかも。そんな期待を抱いて実店舗にやって来た。が、結論は分からず。

 後から知った事だが、名匠と呼ばれるような方が作られた二桁万円台の鉋でも、昔は一桁万円の思い切れば手が届く程度だったそうだ。インターネットの登場や本職の方々の競技会の発足にて、今まで広く行われなかった情報交換が生まれ、それにより名匠鉋の評価が高まったらしい。道具の費用対効果以上の付加価値が付いてたとは予想外。価格の数字は製品の違いを簡潔には示していない。

 

 この金物屋さん、数千円クラス鉋は置いていない。安かろう悪かろうでそういう物は客に勧めないし売らないそうだ。その姿勢は好印象だが、お父さんの財布には悪印象。立鉋とも台直し鉋とも言う、鉋台を調整する為の鉋がある。替刃式鉋であろうと木製鉋台使用には必要な鉋であり、これは最低購入しようと考えていた。通販で数千円物が売られているが、この金物屋さんは四捨五入すると一万円。ケチ根性が消えない。札束ビンタ交渉等を出来る器はお父さんには無さそう。

 

 立鉋の事は少し横に置き、鉋について幾つかご教授頂く事にした。

 杉等の軟木の白身の鉋掛けは、難しいと言うお客が多いとの事。この事自体はネット上にて承知していた。しかし、高級品ばかりのこの金物屋さんに出入りされるような本職は、職人レベルかそれを目指す人じゃないかと思う。こういう人達でさえそうならば、お父さんも捨てたものではないかもしれない、とちょっと安心。

 そして、どんな高級鉋であっても、使い手次第であり調整技量次第であるとの事。要は、下手な人間が下手な調整をしていたら元も子もないと。

 

 ここでハッとする。

 高級鉋へのお父さんの期待は、使い手のあらゆる技量を補ってくれる事。しかし、そうでは無さそう。調整技量次第と言うならば、普通価格のお手頃鉋でも十分という可能性があるのではないか。杉の白身さえクリア出来るならば。

 

 これも後日知るが、以前にも書いた伝説的宮大工氏曰く、「鉋を使えない大工は素人」だと。それ以外にも、鉋掛けが上手いという事は、鉋掛け自体の腕が二割で鉋を仕上げる腕が八割、という旨をおっしゃっていたらしい。

 ついでに、一人前の大工になるのに早道は無い、とも。高級道具で早道を模索していたお父さんは破門。いや、門前払い。

 

 結局、時間を取らせてしまったのに手ぶらで店を出る。素人にも高級鉋がやはり良し、との姿勢で来られたら少なくとも立鉋は買っていた。だが、途中から冷やかし客と見定めたのか可哀そうに思ったのか何なのか、話の方向性がちょっと変わった。そのお蔭でお父さんの方向性は確定。まぁ、良い店じゃないかと思う。お父さんごときでは敷居を跨ぐ事はもう無さそうだけども。

 

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