家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

新設壁の竹木舞掻き

 キッチン新設壁の骨組みが出来たので、壁そのものを造る。その前に土壁の骨造り。

 

 厚五分程、巾九寸程の解体荒杉板でまずは支持材を設ける。

 土壁中央を走る縦材。名称は知らず。半間かそれ以下の巾の壁だと入れない場合がある材らしい。この家の半間壁には入っているけども。

 これに応じた上下の敷居に溝を掘り、縦材は入りやすいようにか地震時に動きやすいようにか角を落として曲げ差し込む。簡単だ。釘やビスでガッチリ固めない。固めると地震力を周囲に伝えやすくなり、却って悪いと想像。想像ついでに、土壁と木材の一体性寄与と次の工程となる竹の支持材の役割じゃなかろうか。

 

 そして、同じく中央を横切らせた横材。これは名称を知っている。「貫」だ。これも土壁や竹の支持材でもあると思うが、他にも直接的吸震材でもあるようだ。貫は、連立する柱全てに貫通させてクサビで打って固める。これにより、地震力を周囲材への伝播を防ぎながら吸収しつつ、揺れ動いた柱組を復元させる重要な部材の一つ、らしい。そうは言っても、壁上下中央に柱と絡んでの敷居材が入っている。これが邪魔しないのかどうか。

 この縦材と横材の接点は鉄釘を打ち、材を貫いた所で叩き曲げて完了。

 

 次は間渡し竹を取り付ける。

 これは、周囲の木材に差し込む竹。その意義から、解体土壁から採った竹の中から比較的強い材を選定。荒板と同じように木材の方に溝を掘り差し込んだ。配置寸法は目測で適当。既存土壁のお手本では、竹木舞の間隔が凡そ一寸であり竹の巾の二倍程。これを念頭に、竹木舞の縦横端側に竹一本が後から入れられるように配す。また縦側には荒杉縦板両側にも、同じく竹一本分が入る間隔を設けて入れる。そして、やはり竹同士や荒板との接点箇所には鉄釘留めして完了。

f:id:kaokudensyou:20151115152620j:plain←壁感が出た

 

 そしてようやく竹木舞を掻いていく。

 これは、その前の材と違って周囲の木材に差し込まずとも良いようだ。短過ぎず長過ぎず。空間を埋めていく程度の長さ。周囲材と隙間があり過ぎると、壁土が落ちてくる。密着させたり差し込むと、揺れの影響を受けやすくなるからなのか。分からないが、先人の職人の見様見真似。

 

 掻き方は、上級の「千鳥掻き」と並級の「巻き掻き」があるらしい。お父さんはそんな事を知らず、この家は巻き掻きで成されていたのでそれを真似た。この家の木材は高級と思わるものが多いが、施工は工種を問わず並級と思う事が多い。巻き掻きは並級、というのは事実なのかもしれない。

 何にせよ、間渡し竹に縄を巻いていき固定されていない宙ぶらりんの竹を挟んでいくような感じで掻いていく。なので、最初の竹は遣りづらいがその後は黙々と掻いていけて完成していく。

f:id:kaokudensyou:20151115153433j:plain←壁感がもっと出た

 

 これで1人工だったかと思う。掻いていく事自体はそんなに時間は要しない。やってる感も得られる。一番手間取ったのは、縄で括られたままの解体竹木舞からの竹採りと寸法切りだろうか。次いで貫用柱の穴開け、墨打ち、という感じ。何事も準備に時間を要す。

 作業以外も含めると、作業準備以上に群を抜いて要したのは竹木舞について調べた時間。今後も掻いていくのならこれは割愛出来る時間、ペイ出来るだろう。でもこれは施主施工。道具や設備と同じく、知識取得の負担割合は高くなるわな。

 

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