家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

「水」対「レーザー」の勝敗決す

 解体作業が落ち着き、天井板のような既存の改変施工が一段落。キッチン壁のような新設施工の段階に入って来たこの頃。これまた懸案の設備導入に答えを出していた。それは「レーザー墨出し器」。

 この機械は複数タイプがあるが、基本的に水平や垂直等を示す機械。機械から水平やらのレーザー光線が発せられるので、それを該当箇所に当てる。当たっている所はそれぞれが水平や垂直位置。そこに目印を付けて新たな材を取り付けたりするのだ。

 

 昔々、お父さんは仕事でたまに使っていたので、その便利さは承知。いや、当たり前の感覚で使っていたな。いかに便利か、無いと不便かは知る由もなく。但し、当時のお父さんの記憶ではべらぼうに高価な機械。仕事でならペイ出来る、と言うか使わざるを得ない。

 

 これが施主施工ではどうか。ペイなんて出来ない、しかも小さな現場、と言う事で以前の施主施工では「水盛り」で水平を採っていた。

 ホース等を用いてその中に水を入れる。水平は、読んで字のごとく水のような平らを意味する。ホースの一方の溜まっている水の面と、もう一方の同じく溜まっている水の面は水平。ホースの一方をお母さんが持って基点の印に合せつつ、一方のお父さんが印を打っていくという事をしていた。

 さて、以前の施主施工の家と比べてこの母屋は広さ数倍。勝手が違う。と言って、レーザーは高価だけども施工が終わると使い道は無い。施工前からどうしようかな、と悩んでいた。

 

 が、古民家先輩は水盛りを使っておられた。改めて比較してみると、床面積はあちらは平屋なのにこの家の母屋一階と二階を合せた分と大体同じ。その広大な家屋の角と角を測るわけではないだろう。実際、居室一つ一つか二つ二つかを度々測っておられたように思う。きっと結構な手間だ。それ以上に問題なのは誤差が出そうな事だ。しかし、やってのけておられる。この家程度ならば大丈夫だろう、と思っていた。

 

 が、古民家先輩はレーザーを借りる、という離れ業を繰り出される。そこで初めて水盛りでの誤差の話がブログで出されていた。レーザーにより判明されたのかもしれない。条件が近い同志のお蔭で知れて良かったと思う反面、衝撃の事実でガックリ。

 逆接語ばかりの文章になる程にお父さんは揺れ動いて来た結果、観念してレーザー導入を検討し始めた。

 

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