家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

「三代目古色容器」製作

 キッチン新設壁施工の最中に、作り置き古色が無くなった。これにより施工は中断、三代目古色容器の製作に急遽着手。

 

 二代目の果実酒ガラス瓶では白カビが発生する。白カビが乗っている膜は柿渋が固形化したもの。白カビを除去する過程で柿渋も除去され、また固形化分の柿渋が古色塗料から分離されていく。顔料と柿渋の同時塗りに支障が出ているはず。

 

 この対策には、古色塗料に空気を極力触れさせない方法が良いと考えた。完全脱気容器だ。市販品を探してみたが案外見当たらない。化学薬学用具の方面も探してみるが何故か見当たらない。市販醤油の容器でも登場しているのに。あれはとんでもなく画期的な発明の類なのだろうか。需要がないわけないと思うのだが、一般市販されていないのか、探し方が悪いのか。

 こうなれば、「無ければ作る」だ。

 

 構想3時間。材料を買い集める。

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 水糸を定規にして線を引いて容器をカット。

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 オープンになった容器の蓋として、板を丸くカット。

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 板は常に古色に触れて水分を吸ってしまいそうなので、柿渋原液を塗ってコーティング。気密性を高める為、丸板廻りにゴムパッキン。また、丸板蓋に空気抜き口。丸板蓋の取り外し用の取っ手として、竹製薪棚製作で余った波板留め具を流用。柿渋乾燥時間を除いて製作三時間程度で完成。

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 今現在の所、目論みは成功。カビが発生しなくなったのだ。丸板の事前柿渋コーティングは一度塗り。その為か板が反ってしまっていた。これで塗料と板に隙間が出来て、カビが発生するかと思ったが大丈夫のようだ。

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 しかし、この容器は完璧ではない。蓋をする時に工夫がいる。油断すると板が斜めに入ってしまう。気持ちだけ斜めに入れて、塗料と板の間に空気が極力残らないようにしながら蓋を下げていかなければいけない。

  しかし、これ以上改良する気にはならない。さすがに面倒臭いのだ。騙し騙し使っていこう。

 

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