敷居入れ
新規敷居の加工をしつつ、これを受ける側の柱も刻んでいく。
元々の普通の敷居の入れ方は、一方はホゾがあって柱にまずは差し込み、もう一方は柱と共に溝が掘られていて栓を打ち込む。この時の敷居材の動きは、最初のホゾ入れ箇所を中心とした回転。新規敷居は、中点に新規柱があるので水平方向から入れる。これに応じた加工を施す。
新規柱に、新規敷居との接合箇所に切り欠きを入れていく。
それと、敷居両端にあたる既存柱にホゾ穴や栓溝を掘る。
ここまでは普通の敷居と同じ。ただし、敷居材を柱に水平に入れる為、この材に出っ張りのホゾがあると入れられない。そこで考えたのが、敷居材を入れてから柱のホゾ穴に留め材を入れる方法。名付けて「後入れホゾ留め」としておこう。
全ての加工が終わり新規敷居をようやく入れる。長尺材で不安もあったので、お母さんが居る時に決行。
敷居材と、この両端と中点にある柱三本。4本の材が絡むこの施工。採寸と加工精度と経験が問われる。これら全てが乙のお父さん。新規柱廻りはガッチガチで良しだったが、両端にある既存柱のそれぞれ向かい合う面が平行となっていなかった。結果、既存柱と新規敷居の一部は透いている所がある、一部は外壁板用溝掘りで弱くなっていた箇所が敷居材にあたって割れる。後戻りが出来ず、泣き泣き強行。後で「マシ」な感じにしておこう。
各部の部材留め等を行って最後の栓入れ。これはこの材施工の儀式。建築現場の鍬入れみたいなもんだ。いや、あれとは違って実施工だけども。やっぱりここもお母さんときょうこに譲る。
←敷居材防護にサンプル材活用