家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

「鉋道」:チラ見してみた

 鉋って、長方体の木に金物が挟まっているもの。お父さんの最初の印象は”きっと”そんなもの。”きっと”と言うのはそもそもうろ覚え。何にも思わなかったかもしれない。家に一応あったボロ鉋。その鉋が使われているところは見た事がない。鉋というものがある、という程度の認識だろうか。鉋が使われているのを初めて見たのは”きっと”テレビだろう。

 

 鉋を所有する時が来た。中学校の技術家庭科の「教材」としてだ。しかし、鋸はあるし金槌もあるが、鉋は使った記憶が無い。お父さんは物心がついていたはずなのに、さっぱり無い。無駄に買わされたのだろうか。

 

 以前の職絡みやら何やらで建築現場に大いに行くようになる。チラ見も入れると大工職の方を何十、何百と拝顔した。しかし、鉋を使っている所を見た事が一回も無い。鉋を使わなさそうな現場がほとんどだった。使っていたかもしれない現場でも、工程上タイミングが合わなかったか。

 以前に行った施主施工2軒。大壁仕様で合板多用。集成材はそのまま塗装仕上げ。意図的に避けていたわけではなく、使う動機が無かった。

 

 よく分からないままなものの、さすがに「鉋は難しい」という認識は持つに至っている。左官職が、モルタルを綺麗に塗り上げる事は一見簡単そうだ。でも、やってみるとそうではない事は体験済。きっと鉋もこのパターンに違いない。

 鉋という存在を認識してからおよそ30年、こんなお父さんにとうとう機会がやって来た。

 

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 手元には中学校の教材鉋。ほったらかし保管ながら特段錆びていない。よし、使ってみる! イメージは、テレビの中の大工さんだ。背割り面、壁に隠れる面で挑戦だ。

 

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 頭の中のイメージではシュルルル。やってみるとザザザ。削れるのではなく、剥がれていく。やればやるほど汚くなっていく。段差も出来る。節の部分は見てられない程の醜態ぶり。ほら見たことか。やるんじゃなかった…

 

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