家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

現し材の仕上げの初期方針

 この家を施主施工するにあたって、幾つも「難関」と想定している作業や施工がある。その一つが、柱等の木材仕上げ作業。

 

 本来は鉋だ。建築業界や現場に無知な人は「大工さん=鉋」と連想すると思う。それぐらい、大工仕事では最も代表的な手道具だと思う、昔は。

 実際の多くの本職は、電動工具やエア工具じゃなかろうか。柱の仕上げは工場でされる。そもそも構造材が現しになる真壁仕様の新築現場が少ない。柱や梁等は隠れてしまうので需要がない。と言うのか、大工手間賃や仕上げ加工賃を減らす為の目的もあって大壁仕様が主流になったか。鶏と卵の話っぽいけど、お父さんは住宅供給者と施主の懐具合都合の後者が先じゃないかな、と勘繰っている。

 

 お父さんの定義である「大工職人」や「大工さん」は鉋を扱える人。一般の人と同じく一般のお父さんも、こういう方が「大工さん」。そうではない「大工作業員」は、需要も無い事から鉋を扱えなくなった、扱えない人達。

 施工者としてのお父さんは、当然「大工作業員」グループ側。この家の改修工事という需要はあっても、腕も知識も何も無い。そこで、木材の仕上げ作業に対応する為、電動ベルトサンダーというヤスリ掛けの機械を購入していた。

 

 購入材対応だけならば、仕上げ加工された材を買う方法がある。「モルダー仕上げ」や「超仕上げ」というものがある事は知っていた。ただ、二階の既存柱の一部が荒材のままなのだ。既に建っている柱。外しようがない柱。現場での仕上げ加工が必須でその為に購入。どうせ持っているのなら、新たな購入材でも使用をしよう、と考えていた。

 製材所社長から仕上げはどうするのか、と問われた際にその話をした。そりゃ結構、では荒材でいこうか、となった。まるでお墨付きを貰ったように思えて一安心。

 

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 そして、その通りの荒材を搬入。4寸(120㎜)角で6.6尺(2m)にて発注。実際は125㎜角で長さは2.5m程。材の断面寸法は、仕上げ加工の削り代の為に大きくなっている事は承知済。しかし、長さ方向は何故かかなりの余分がある。非常に有難い。一階床やウッドデッキの束材、家具の足、最悪でも薪材に出来る。

 これら材はおおよそ20kg強。二階へロープで引っ張り上げたが、この重量なら一人で問題無し。準備はOKだ。

 

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