家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

キッチン勾配天井:雨漏り観点からの天井板貼り順

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 天井板の固定には隠しようがない所は真鍮釘を、廻縁や桟に隠れる所は洋釘を使用。この時は。

 

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 また、天井板の行方向の継ぎ目隠しの為、水上材と水下材の重ね貼りとした。

 そして、貼り順は水下側からにした。この理由は、雨漏りが発生した場合にその箇所の特定時に、可能性範囲を極力狭められるのではないか、と考えたからだ。

 水上材に滴ったりした雨水が、水下に流れても水下材の屋根バラ板との懐内を通過せず、表に出てくるのではないか、と。目論み通りであれば、かなり範囲が限定出来ると思う。逆の貼り順にして水上材が上に来ると、どこで滴っかは関係なく全て丸梁まで流れてしまうはず。

 実際に雨漏りがしたら、天井板をどう貼ろうが瓦列大体特定出来て、それを全部を剥がせばよい。なので、貼り順はどっちであっても大差は無かったかもしれない。が、どっちでも良いなら少しでも何かが楽になる方に、と考えた次第。

 

 そういうわけで一番最初に貼ったのは、「軒桁」と天井の取り合いの空洞を隠す箇所。「軒桁」は壁と屋根との取り合い部の横材で、この家では見ての通り丸太が使われている。妙案思いつかず板を垂直貼り。

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 この板の固定方法は、側は無し、下部は軒桁に釘、上部は勾配一枚目となり次に貼る板材による押し当て。この勾配一枚目板の「木端」一方を勾配に応じて削っている。この板に限らずだが、将来の改修や補修等を踏まえて解体撤去を極力しやすいよう、用途や部位によってはあまり強力に固定しないようにしようと考えている。

 

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 最後の天井板の行は、二階床梁が出ている所と絡む。脚立往復で寸法取り、加工の上に古色塗布。そして貼り付けて天井板工程は終了。と思いきや、ここでちょっと悩む。

 

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