家屋伝承

我が子たちに伝えておきたい、伝統構法の我が家のこと。

樹種の判別

 床の間廻りの解体で、再調達すればそれなりの価額がしそうな材が得られた。が、うまく流用出来るかどうかは全くの未知数。材として使いにくそうな形状のものが幾つもある。流用出来なければ、再調達価額だとか考えても無意味。

f:id:kaokudensyou:20150914235748j:plain←戦利品の一部

 

 それ以前に、材の樹種が分からん。

 杉と欅(ケヤキ)の断面は分かる。綺麗な断面なら。荒材のような表面なら少々自信がない。いや、ツルツルだったり古材とかだったりしても分からん。欅が杉より重いので持てば分かるか。しかし、持てずだと分からん。松も油断していたら気が付かなかった。栗とか桐とか見慣れない材も分からん、分からん…

 薪集めによって現時点で我が家に乾燥保管されているもの。スギ、ヒノキ、クスノキ、ヤマモモ。他、恐らくシラカシ、恐らくヤナギ。コナラとクヌギもあるが違いは分からず。我ながら何とも心許ない未熟な木こりだ。

 

 薪集めでも樹種が判別できればと思い図鑑を買ったものの、一定以上の知識も無い為かあまり特定ができない。インターネット検索でも同様。樹皮が残っている薪でもこの有様。建材として製材されているものなどはもうお手上げ。「杉か杉ではないか」というレベル。杉と判別していても、もしかしてそれは檜かもしれない。

 

 書院や床の間、床脇により得られた戦利品。その中で、「違い棚」廻りの部材で「筆返し」と「海老束」というものがある。小さな部材だ。しかし、その大きさに見合わない、と言うよりも木材と思えない重量。そして、非常に硬い。海老塚が外せなくて鋸で切ったら、その切り粉が通常の木のようでは全くなくプラスチックっぽかった。重量から金属が入っているのか、切り粉から何かしらの木目調樹脂なのか、と疑った。

f:id:kaokudensyou:20150914235740j:plain←筆返し

f:id:kaokudensyou:20150914235756j:plain←海老束

 昭和20年代の家で樹脂って、と思うかもしれない。ただ、この奥の間は後から造られたものかもしれない、というような事をおじいちゃん建築士と逃亡社長との話で幾度か出てきていたので思ったのだ。採寸で家の隅々まで見ていたお父さんからすれば、「そんなこたぁ無い。本職同士で何を言ってんだか」と呆れた。なのに樹脂って思ってしまった。お父さんもいい加減なものだ。

 

 そう思う程、木っぽくなかったのだ。しばらく考え込んでいたが少ない知識量の中から出てきたのが、「黒檀」案。銘木の一種だ。危うく燃えるゴミかプラスチックごみで捨てるところだった。

 しかし、いくら銘木で高価でも使わないとゴミに違いないかもしれない。と言って小さな部材。違い棚のような所だと見せ場にもなろうが、お父さんの設計では使いどころは今のところ思い当たらない。建材としてこのまま思いつかなければ、印鑑としてはどうだろう。お父さんの実印は、恥ずかしながらそれこそ樹脂製だしなぁ…

 

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