「落とし掛け」で命懸け
手を付けにくくて後回しにした床の間材料取りに着手。
床の間の框やら地板やらを外せたので、天井板や「違い棚」など他の床の間材も材料取り。ここらも、どうやって施工したのかいくつかの謎に気になりながらも、構わずバラしていく。
ちなみに、天井板は薄手の大きな一枚物。これを構わずバラした事で、手鋸が天井板裏にあった押さえ石をガリガリしてしまって刃が鈍り、後日替え刃購入。お蔭で石の存在に気が付く。切り終えた途端にその人頭サイズの石が落下。落ちてくるのが分かっていたものの下手すれば入院。気が付かなければ寺院。一体どうすれば万全だったのか、未だ分からず。
←落石罠アリの床の間天井
この床の間をどう改修するのかも未だ分からず。恐らく垂れ壁は残す。「長押」以外の垂れ壁廻り部材、向かって左(床の間)側下端の「落とし掛け」、同右(床脇)側下端の「無目」も残す。意匠的より構造的に。この部材を境に造作棚を設けるならば、これより高い空間を見る事は出来なくなると思われる。
さて、この事により気掛かりなのは、この上部に当たる西側下屋が雨漏りしても、気が付く事が困難じゃないかという事。
この改修工事の流れで少なくとも、可能な箇所全ての母屋下屋の瓦隙間の堆積物は除去しようと考えている。なので、堆積物による毛細管現象での雨漏りは、数十年は起こらないと想像している。が、気に留めておいて欲しい。 一応、当該箇所を写真に収め、落とし掛け側と無目側両方に点検口を設けようか考えている。
←床の間見上げ撮影
←床脇天井懐から床の間側撮影